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かつて、アンダーグラウンドとか、サブカルチャーがそれ自体、
付加価値になってた時代があったわけですけど。 |
瀧見: |
今は幻想でもそう思いこめるものが少ないっていう。
権威というかオーソリティーになびきがちなんじゃないの。セレブとか市場功利主義的な。 |
野村: |
大体、今、情報を探すのが楽しいってことがないじゃないですか。
そういう探す過程の楽しみがなくなったら、もはや、価値観もクソもないっていう。 |
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情報のアーカイブ化による弊害ですよね。
そういう意味で、いいか悪いかは別として、アンダーグラウンドっていうものはどう存在しているのか。
それとも存在していないのか。あるかもしれないけど、それは僕らが思っている形じゃないのか? |
瀧見: |
アンダーグラウンドね。言葉的には美化されすぎって感じ。
メジャーに対する裏ではない何かなんだけど。
最近の流行り言葉でいうと、ロングテールの部分?まぁ昔でいうサブカルみたいなもんでしょ。 |
野村: |
でも、誰と話しててもそうだけど、理想はそれでしょ。
実は売れちゃってるんだけど、イメージはアンダーグラウンドっていう。
だけど、そういうのって関係ないかも。枚数が少ないとか、
数が少ないからアンダーグラウンドかっていうと、そういうことはないし、
もし、CRUE-Lのアルバムが200万枚売れたらコマーシャルかっていうと、そういうことでもないし。
今は単純に分けられないじゃないかな。そういう括りを外した形でものを紹介していかないと、
もはや見てもらえないでしょ。
メジャーの中にもアンダーグラウンドなものはあるし、いいものはいいっていう、
そういう価値観みたいなもの、その切り口をこっちで考えたいなっていう。 |