ロレックスやパテック フィリップなどのレアなモデルを豊富に取り揃える時計店「カージ デュエ」。その代表を務める後藤賢一氏に、プレミアムウォッチ市場の現状とこれから注目のモデルを聞いた。 |
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1965年名古屋生まれ。
15歳でロレックスのデイトジャストを手にして以来、時計コレクションを開始。1991年よりショップをオープンし、現在3店舗(東京、名古屋、京都)を展開する。「自分が欲しいものを買い取る」のが信条。
カージ デュエ 銀座店 東京都中央区銀座4-8-1 穂月ビル1F
TEL.03-5250-1115 [営] 11:00〜19:30 水定休
http://www.cagi-due.co.jp/ |
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現行モデルのユーズドの場合は、ブライトリング、オメガ、IWC、パネライなどが根強い人気です。ただしこうしたブランドの多くは、プレミアム価格がつくこと、つまり定価を越えることがあまりない。時計を“資産”として捉えるならば、やはりパテック フィリップ、オーデマ・ピゲなどのコンプリケーション(複雑機構を搭載する)でしょうね。 |
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例えば、そうしたブランドの定価250万円のモデルを、東京や大阪の有名百貨店で6本買うとします。その時計には、すぐに290万円のプレミアム価格がつく(場合がある)。それを買い取りに出すと、1本あたり40万円得をする。結局、1本はほぼタダになる。そんな不思議な現象も起こっています。極端な例を挙げると、パテック フィリップのなかでもレアなモデルなどは、定価1800万円のものにプレミアムが付いて、当たり前のように2500万円くらいで流通しているわけです。その結果として、お金のあるところにどんどん価値のある時計が集まっていく。これが時計業界をとりまく現状と言えるでしょう。 |
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とはいえ、時計はお金持ちだけのものかと言えば、そうでもありません。時計を購入する方の裾野は、確実に広がっています。パテック フィリップやロレックスほど高額なものに限らず、日本のお客様がリーズナブルな価格で購入した時計がユーズド・ヴィンテージを扱うショップに流通し、そしてそれを中国、台湾、香港あたりの富裕層が高値で購入する。そんな傾向もあります。また最近ではユーロ高の影響か、イタリアやフランスからのニーズも増えてきていますね。 |