THINK PIECE > STUSSY WORLD TOUR 2006
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─── クリエイティブであり続ける為に、自分が持っている理念みたいなものはありますか?

K: 最高の解決策は自分が感じるままにやる事。これまで“アーティスト”としてやるべきだと思っていた事に沢山の時間を費やしてきた。そんななか、実際のところは必要でなかった事に対しても、たくさんの時間や労力を使ってしまっていたんだ。そのことに気が付いてからは、純粋にやりたいと思える事だけに自分の集中力は向いていると思う。それはプロダクトデザインでも、アートであったとしても。もしかしたら来月には詩を読んでいるかもしれないよ(笑)。今まで持っていた何かしらの概念がどうでもよくなってきた。人はある程度のところで気付くんだと思う。「お、これが俺のやっている事」とか「俺がこれからずっとやっていく事」だとね。それが正しいとか正しくないとかそういう問題以前に。自分がやっている事を「嫌い」という人もいるだろうし、「好き」という人もいるだろう。でも、人の気分なんてものは毎日変わるもんだし、自分でもコントロールできるものでもない。そんな事を気にして生きていく必要はないと思うんだ。この3年間位そういう考えが芽生えてきた。30歳超えてからこの事に気付いたって言うのもちょっと遅かったかなって思うけどね(笑)。

─── 日本についてはどう思っているのですか?

K: 日本に来るのはいつも楽しみにしているよ。僕にとってはニューヨークと日本。それ以外の国はその他の世界。もしどこに行きたいって聞かれたら、“東京”って言うよ。自分が日本に来始めた頃、同じ世代の人間でハードに働いている人達に出会った。ヘクティクのヨッピーがその一人だ。その頃からヨッピーは自分が造りたいものに対して一所懸命であった。それが実って現実となって進んでいく行程を見て、自分がやりたい事を確信できた事もあった。あれから10年経って、それは僕が生きている3分の1。この間に会ってきた人達やいろいろな出来事は間違いなく自分に沢山の影響を与えてくれているよ。

─── 日本のファンにメッセージを。

K: 今回の『STUSSY WORLD TOUR』に出ている人はみんな10年以上のキャリアで生きている。作品が君の好きなスタイルでなくても、これは少なくともまやかしではなく、一人一人の人生だから。それが冗談にしか見えないものだとしても、彼らはみんな一所懸命やり続けている。「キープ・ワーキング/やり続けて!」。どんなドアがあなたを待っているか、どんなきっかけでそれが仕事になるのか、なんて誰も分らない。やり続けていれば、そのドアが開く。以前の自分自身、環境が整って頼まれるまで待って、呼ばれる段階になってやっと飛び込むんじゃなくて、どんな環境でも積極的に飛び込み、自分がその環境を一所懸命に整えられるか考えよう。「BE FRIENDLY AND BE AGGRESSIVE/友好的に、積極的に」。
 

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