THINK PIECE > 曽我部恵一×藤原ヒロシ
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聞きたいのは、その『人』。
 
F: 「『忌野清志郎ワンマンショー』っていうDVDがあって、それは凄い。清志郎さんが全ての楽器を一人でやっていて。アコギもエレキもあるし、ドラムもピアノも。全部一人でやっていて」
 
──やっぱり、ジャンルじゃないんですよね。ロックととられようが、フォークととられようが関係なくて、最終的には“その人”を聴きたいという。
 
F: 「そういう意味では、音楽を演奏する方ももっと自由に出来るし、聴く方も自由に楽しむべきだよね」
 
S: 「僕もまさにその意味で、アコギと歌だけで、一枚のアルバムを作りたいなっていうのがあるんです。けれど、スキルが全然追いつかなくて。もっと音数を減らしていきたいなっていうのがあるんですけれど、どうしてもジャカジャカ弾いちゃって。本当に凄い人の演奏をみていると、ほとんどギターを弾いてないから(笑)」
 
──ギターを弾かない? 誰ですか、それ(笑)?
 
S: 「ジョアン・ジルベルト。ライブがスゴかった(笑)」
 
──確かにギターを弾かない、その存在感だけでスゴいとなると“人”ですからね。とは言え、それをスキルと呼べるのか(笑)。
 
F: 「確かに(笑)。これは僕の言い訳かもしれないけれど、例えばスタジオでレコーディングして、ここ駄目だからやり直し、って普通なるけれど、そのダメな部分をあえてやり直さない方が良いんじゃないかっていう解釈もあると思う」
 
S: 「ミスも良いんですよね。チャーミングで」
 
F: 「もちろん、上手いに越したことはないんだけど(笑)」
 
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S: 「歌を歌うというのはどんな感じですか? これまで、あまり歌ってこられてはないじゃないですか?」
 
F: 「知り合い4人位の前で歌うのは恥ずかしいけれど、100人以上になると恥ずかしくなくなるみたいな(笑)。曽我部さんは恥ずかしさとかは全然ないんですか?」
 
S: 「恥ずかしいですよ。多分、お客さん一人というのが一番恥ずかしい(笑)」
 
F: 「近々あるんですか? 弾き語りライブとか」
 
S: 「弾き語りは無いですね。DVDはあります(『NAKED SONGS』)。ロフトでやった弾き語りの。5時間位やったやつを3部構成で(笑)」
 
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──何曲位やるんですか、5時間構成で?
 
S: 「60曲位ですね」
 
F: 「そんなに曲を覚えられるっていうのがすごい」
 
S: 「でも、見ながらですよ」
 
F: 「僕は、曲を覚えることを拒否しちゃっている。常に本を見ながらやっている」
 
S: 「ジョアン・ジルベルトを観た時に、全然、何にも見ずにやっていて」
 
F: 「だって50年位やっているんでしょ」」
 
S: 「50年やれば、こんなになるんだなって」
 
F: 「しかも、間違えても誰も気付かない(笑)」
 
──途中で寝るっていうのは本当なんですか?
 
S: 「一回目に来た時は寝たっていうか、20分ぐらい止まったと(笑)。あと、空調は切っていましたね、音が嫌だからと言って」
 
F: 「日本公演のCDはすごく良いですよね。あんなリズムと音の取り方は出来ない」
 

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