THINK PIECE > 曽我部恵一×藤原ヒロシ
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先頃発売された1枚のCD『JOBINIANA』。その名が示すように“ボサノバの父”アントニオ・カルロス・ジョビンの名曲の数々を日本人アーティストがカバーするというトリビュートアルバムである。このアルバムの1曲目に収録されたのが曽我部恵一による『イパネマの娘』。そして、このナチュラルな魅力に溢れたカバーをいたく気に入った藤原ヒロシ。
曽我部恵一と藤原ヒロシの初顔合わせ、きっかけはジョビンだったのである。
  曽我部恵一 KEIICHI SOKABE

1971年生まれ。香川県出身。<ROSE RECORDS>主宰。
年間100本以上のライブ活動と平行して、プロデュース業や
DJ、執筆、レーベル運営やレコード店&カフェの経営など、
幅広い活動を精力的に展開している。2007年だけでも2本の
DVD、1冊のエッセイ集、1枚のアルバムをリリース。そして、
12月12日には、<曽我部恵一ランデヴーバンド>名義の
1stアルバム『おはよう』がリリースされる。

http://www.sokabekeiichi.com/

 
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きっかけは『イパネマの娘』。
 
──2人は、キャリアも違えば、音楽との接し方も、多分違っていたと思うんです。けれど、今現在、ギター弾き語りでのライブを行なうという点では近いと言えば、近いですよね。
 
藤原ヒロシ(以下:F)
  「僕は(ギター弾き語り)を常にやっているわけではないので、同じとは言えませんけれど。むしろサニーデイ・サービスが出てきた頃をよく覚えているけれど、その曽我部さんが、今、ボサノバをやるということが、僕にとっては意外でしたね。でもすごく良かった」
 
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曽我部恵一(以下:S)
  もともとボサノバというかブラジル音楽は好きだったんですよ。僕、四国出身なんですが、だからというわけでもないけれど、なんとなく“サウダージ”っていうのが分かる気がするんです。あの、なんかちょっと寂しくなるような、田舎の、海がいっぱいある町の感じがちょっと分かるんですよね。そういうところから、ブラジルの音楽が好きで。ボサノバを中心に聴いているというわけではないですけれど。むしろボサノバのギターってあまり弾けないんですよ」
 
──ジョビンのこの曲に、思い入れ的なものはあったりしたんですか?
 
S: 「中学生の頃に初めて聴いて、レコードを買ったんです。それで、何回も聴いて。メジャー7のコードばっかりじゃないですか。それまではロックを聴いていたから驚いて」
 
F: 「このアルバムは、橋本(徹)君がプロデュースをしたんですよね。曽我部さんにはどんなオーダーがあったんですか?」
 
S: 「弾き語りみたいな感じかなって言われて。ライブが終わって、アンコールで出て来て、アコギでポロンとやった様な感じの雰囲気が欲しいんだよね、って言われて」
 
 
F: 「ライブが終わって、アンコールというわりには一曲目に収録(笑)。一番みんなが知っているメインの曲だしね。一番の目玉って感じだよね。これは橋本さんのセンスかな」
 
──歌も凄く良いですよね。
 
S: 「明け方に、事務所で、一人で録ったんですよ。一発録り。よくそういう録り方をするんですよ。アコギとマイクだけ立てて」
 
F: 「曽我部さんっていわゆる“ボサノバ声”っていうわけでもないんだけれど、それが面白かった。これがボサノバっぽい声だったりすると、普通になっちゃう」
 
S: 「ヒロシさんも弾き語りをされているんですよね?」
 
F: 「はい、たまに(笑)」
 
S: 「弾き語りの曲はカバーですか?」
 
F: 「そうですね。曽我部さんは、もともとはどういう音楽が好きだったんですか? ニール・ヤングとか?」
 
 
S: 「もともとはパンクが最初なんですよね。パンクから広がっていって、アメリカの音楽とか、スカとかレゲエとかもその頃から聴いていて」
 
F: 「色々な音楽を聴いて、自分でやる番になったらフォークぽいものを?」
 
S: 「そうですね。僕、“歌”っていうのがやっぱり好きで。ギターを持って歌うというのが好きなんですよ。バンドだろうが、一人だろうが歌を歌いたいんです」
 
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