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_長尾さんにとって被写体としての宇野薫という格闘家はどう写りますか? |
N |
「僕は格闘技を、究極のドキュメンタリーだと思っているんです。リング上で行われていることはリアルで、筋書きがない極上のドラマ。刻一刻と選手の表情も変わっていく。そういう意味で、着実に成長していく宇野くんの姿は非常に魅力あります。それと、撮影するうえで相性ってあるんですよ。宇野くんと僕は相性が合う。だから、彼の決定的な瞬間はかなり押さえています。UFC34(2001/2/11)でB.J.ペンに開始10秒で負けたときも、HERO’S(2005/3/26)で(ヨアキム・)ハンセンに残り10秒で負けたときも。UFCでは金網越しに目があったりもしたよね」 |
U |
「ちなみにヨアキム・ハンセン戦は、ヒザ蹴りでKOされたんですけど、ヒザが入ったその瞬間の写真を、長尾さんに撮ってもらっているんです」 |
N |
「あの一瞬を撮れたのは、リングサイドで僕だけだったんですよ」 |
U |
「それを自分のブランドの展示会のインビテーションに使わせて頂いて。かなり自虐的なインビですけど、評判は良かったですよ(笑)」 |
N |
「最近の試合では、リングサイドで撮影している僕の方が緊張していますね。自分が試合する気分になるほど、感情移入しちゃうんですよ(笑)。こんな選手、他にいない。今後どんな表情で試合していくのか、ファンの一人として楽しみにしています。そういえば、次の試合は決まってるの?」 |
U |
「3/15のHERO'Sでのリッチ・クレメンティ戦です」 |
N |
「今後、戦いたい選手はいますか?」 |
U |
「山本選手とはやりたいですけど、一度負けているので、段階を踏まないとですね。PRIDEの五味選手とかも興味はあります。ただ、自分としてはいろんな人と戦いたい。組まれるんであれば、出し惜しみせずに積極的に試合をしていこうかな、と。あとで後悔したくないですからね。もちろんUFCの“忘れ物”も取りに行きたいです」 |
N |
「KID選手との試合は見たいなぁ。まぁ、今の宇野くんなら誰とやっても楽しくできるでしょう。このまま“宇野薫らしさ”で行けば、大丈夫。僕は宇野くんの試合に緊張しないで、リラックスして楽しみたいですね(笑)」 |