── 早くも5枚目となる『KITSUNE MAISON』シリーズなわけですが、そもそも、なぜ、短いスパンで頻繁にリリースしているのか、さらにコンピレーションアルバムというものをKITSUNEはどう捉えているのか、というあたりから……。 |
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GIRDAS(以下:G) |
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「僕らがなぜコンピレーションを作り続けているかというと、それが人々にとってアクセスしやすいフォーマットだと思うからなんだ。例えば、ビッグネームのアーティストから、まだ知られていないアンダーグラウンドなクリエイターまでをひとつのアルバムに収録することで、僕らの目指しているものを容易に理解してもらえると思う。そして、おそらく一般にはなかなか辿り着かないようなトラックやアーティストを紹介することが僕らにはできるわけで、実際、このメゾンシリーズに収録された後にビッグなフィールドに出て活動し、少なくともクラブではクラシックになっているトラックがいくつもある。それが僕ら自身の楽しみでもあるしね。前から言っていることだけれど、自分たちはクラシックになるような音楽、刹那的ではなく長い時間をかけて聴かれ続けるものを紹介していきたいんだ」 |
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── 結果、その目論みは見事に達成されて、現在、KITSUNEはシーンのトレンドを決定づけている部分が大いにあるでしょう。 |
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G: |
「確かにね。その部分には少し自信があるね(笑)。そうしたことも含め、メゾンシリーズは、言ってみれば、雑誌のようなものだと思う。新しいインフォメーションを誰もが知る前に紹介するというかね。短い間隔で出し続けているから、『また、KITSUNEか』みたいなことをいうヤツもメディア関係にはいるけれど(笑)、一般的には、このシリーズもようやく認知されてきたという時期なんだと思う。実際セールスはリリースを重ねる毎に世界的に伸びていて、自宅やオフィスで聴いているという人もたくさんいるんだよ。そうしたリスナーにとってメゾンシリーズは、本当に雑誌のようなもので半年に一度、音楽における最新のインフォメーションをコンパイルしたメディア、ということなんだと思う」 |
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