THINK PIECE > 藤原ヒロシ×道端ジェシカ
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99年、内戦が続くアフリカ、シエラレオネを舞台に、ダイヤの密輸を生業とするダニー・アーチャー(レオナルド・ディカプリオ)、アメリカ人ジャーナリストのマディー・ボウエン(ジェニファー・コネリー)、現地に住むメンデ族の漁師ソロモン・バンディー(ジャイモン・フンスー)の3人が戦争の資金源であり、それゆえ多くの犠牲者を産む “ブラッド・ダイヤモンド=血のダイヤ”に運命を操られ、その運命に打ち勝とうする物語。
まもなく公開の映画、『ブラッド・ダイヤモンド』はアフリカ=シエラレオネの内戦の史実を元に、魅力溢れる登場人物が活躍する劇映画である。
以前よりシエラレオネの内戦に関心を示していた藤原ヒロシと無類の映画マニアである道端ジェシカがこの作品をチェック。
作品を通じて『歴史』を知り、そこに横たわる『問題』を2人が考える。
 
 
───ジェシカさんは、こうゆう社会的メッセージが入った映画ってあまり見ないんじゃないですか?
 
道端ジェシカ(以下:J)
  「そういうわけでもないですけれど、でも、あまり見ないですかね。ただこの作品は、エンターテイメント的な要素もあるから。なんか、これって実話なんじゃないかと思わせる部分がいくつもあって」
 
藤原ヒロシ(以下:F)

そうだね。あのディカプリオの役みたいな人が本当に実在して、ああいうエピソードがあったわけではないんだろうけれど、内戦だったり、ダイヤモンドが戦争の原因になっていたりするのは、全部、実話」
 
J: 「そうなんだ。なるほど」
 
F: 「僕はそういう歴史的な事実を知らない人が見て、このことをどう捉えるのかなっていうのに興味があるんだよね」
 
J: 「うん。私は知らなかった。ダイヤモンドのこともそうだけれど、難民のことも。私、アフリカって、ずっと行きたい場所だったんだけれど、まだ一度も行ったことがなくて。この映画を見て、アフリカに行くための理由がもうひとつできたというか。なんていうか、いままでとは違う理由でアフリカに行きたくなった。いままでは普通にリゾートとして行ってみたかったけれど、もう、そういうのでは行きたくない。行くならボランティアとかかも。この映画で、私の中のアフリカは、もう変わちゃった」
 
F: 「アンジェリーナ・ジョリーがやってるよね、アフリカの慈善活動をずっとしているでしょう」
 
J: 「彼女は、アフリカ大好きだもんね。
 
 
───ヒロシさんがシエラレオネの問題とかアフリカの内戦に関心を持ったのは結構、前からですよね?
 
F: 「そうですね。ルアンダとか、このシエラレオネとか。たまたまニュース番組で取り上げられていて、知ったんだと思います。で、なんかそのときの映像が、それこそ、子供のころに見た、第2次大戦の頃のナチの映像とかと同じように感じて、今現在、そういうことがこの世界で行なわれているってことに驚いて、本を読んだりして、調べるようになったんですよね。この映画もそれで興味を持ったんです」
 
───まさにヒロシさんが気になって追っかけていたテーマが映画というカタチで作品になったわけですね。
 
F: 「そうですね」
 
───ヒロシさんのように、この問題を知っている人が見たら、改めてその問題を振り返ることになるし、ジェシカさんのように初めて見る人には、ある種の啓蒙になるというか。実際、ジェシカさんは自身のアフリカ観が変わってしまったと。
 
J: 「はい。私のアフリカに行きたい理由が、なんか別のものになっちゃった。この映画の中でも言っていたけれど、普通、ほとんどの人にとって、アフリカの内戦なんて興味なかったり、ただ天気とスポーツの間に流れる一瞬のニュースの情報でしかなかったりすると思うんです。もちろん、私もその一人なわけで。だからこそ、私にとってこの映画はやっぱりショックだし、重たかった」
 
F: 「特に日本にいると、やっぱり遠い国の話だからね。アメリカのほうがまだ日本よりは報道していたり、さらにアメリカよりイギリスのほうが報道していたりはするんだけどね」
 

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