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従来はアスリートのための製品でありながらも、常にストリートカルチャーとリンクし、特異なカタチで成長を遂げた“スニーカーカルチャー”。各メーカーは世界的なビックカンパニーにまで成長を遂げた今もなお、ストリートの嗅覚を欲し、コラボレーションという手法で実現させている。そんな現在の“スニーカーカルチャー”をその最先端で働く人々の証言をもとに考察する
 

PROFILE / 本国、ドイツにおいてアディダス・オリジナルスのフットウェア部門を束ねるグローバル・ヘッド。世界中に流通する全てのアディダス・オリジナルスのスニーカーを手掛けている

 

PROFILE / 独アディダス本社との契約で国内外における企画プロジェクトPRとデザインを担当。エイプやネイバーフッドとのコラボも彼が関わったプロジェクト。またアディダス以外でもアパレルやCDデザインを手掛ける

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まずお二人から見たスニーカーシーンの現状とは?
ディーン・ロークス (以下:D)
  「現在のスニーカーシーンは、第三世代に入ってきています。
オリジナルの第一世代、復刻の第二世代、そして現在はその次の第三世代。
これはブランドという枠や歴史といった要素を踏まえた上で、スニーカーを単体の物として捕らえ現在にマッチしたモノを素材や配色などで表現していくという方法です」
倉石一樹 (以下:K)
  「例えば2年前にあったスーパースター35周年シリーズ。
あれはまさにオリジナルの世代から、現在のファンにまでアピールするプロジェクトだったと思います」
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日本のスニーカーシーンについては?
D 「他の国と比べてものすごい広がりを感じます。
コアな人の数や層はもちろん、色々と細分化されている点など。
それと他の国では、ある一部の人が作ったトレンドが周りに広がっていくという構図ですが、日本はその逆。マスの声を受けてそこから生まれてくる部分が大きいと思います」
K 「ネイバーフッドやエイプとやったコラボレーションものはやっぱり人気ですが、
そのベースとなったスーパースターやキャンパスなど、昔からあるインラインのモデルもちゃんと支持されているのはすごく大事な事だと思いますね。
それともう1つは、多くの日本のスニーカーファンは、
正直そんなにブランドにこだわってないんじゃないか?と思うんです。
例えばアディダス×ネイバーフッドじゃなくって、違うメーカ-×ネイバーフッドでも、良いスニーカーなら人気になると思う。
良いスニーカーならブランドに関わらず、良いと言えるオープンマインドな部分はあると思います」
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では客観的に見たアディダスの魅力っていうと?
K 「アディダスの1番の魅力と僕は思っているんですが、
アスリート向けのラインとタウンユースなラインでは、ロゴも商品も全然違うんですよね。
もう別のブランドって言ってもいいくらい。
僕とディーンがやっているのはタウンユースのアディダス・オリジナルス(=ロゴマークはトレフォイル)なんですが、あくまでスポーツ・カンパニ-であるアディダスの本業はもう1つの方のライン。
そこがしっかりしているから、僕らが好きな事が出来るという部分はあるし。
その辺をきっちり分けてちゃんと展開しているのはアディダスだけだと思うし、それは本当に良いことだと思います」
D 「そうだね。それと長い歴史から生み出された機能性と独自のスタイルにも注目してほしいね」
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今後、スニーカーシーンはどうなると思いますか?
K 「例えば、コートタイプのソールに全然テイストの違ったアッパーを乗っけてみる、といういうなちょっと変わったモノが個人的に良いと思います。
アディダスで言えば、今発売されているフライツァイトというレジャーシリーズのスニーカー。
それとコラボに関しては、コラボという言葉自体も、もういいんじゃないかっていうイメージがありますが、
それがアイコンとなってスニーカーシーンが盛り上がっていくのであれば、やっても意義のある事だと思います」
D 「うん。それとスニーカーの需要は今後もどんどん細分化されていく。
その中で本当にスニーカー好きのコアな人は、ベーシックなタイプに向かっていくと思う。
逆にそうでない人たちは大きな企画物であったり、コラボ物に向かっていく。
それに伴い僕らもディテール、マーケティング、商品全てに小刻みな展開をしていき、選択の幅を増やしていきたいですね」

D 「モデル名からも分かる通り、スニーカーという言葉が世界に広まったのはこのモデルがきっかけとも言われてます。
オリジナルは'72年のフランスメイドで、サイズステッカーなどの細部まで忠実に復刻」。
D 「シェルトップやサイドソールまでレザーで作られており、元々は“スーパースター35周年記念”の35番目モデルとして用意してました。結局その時は出さなかったのですが、今秋冬シーズンで展開」。
D 「オリジナルはメッシュ素材なのですが、こちらはオールスネーク柄のラグジュアリー仕様。
色自体はオリジナルと同じですが、素材を変えるだけで現在にマッチした1足に生まれ変わってます」。

K 「既存のモデルをスケート仕様にアップデートしたSTシリーズのキャンパスです。
このシリーズ、海外では以前から展開されていたのですが、今後日本でも少しずつ展開していきます」。
K 「こちらもSTシリーズですね。コンプタウンは履き心地も抜群だし、ポップな色もリリース予定なので色々選べると思います。こういうモデルが人気になってくればおもしろいんですけどね」。
K 「昔すぎず、新しすぎない時期の復刻で、これまでの復刻の中でも個人的には1番好きです。
シェルトップのゴムとアッパーのレザー、この異素材の組み合わせもうまくハマってますよね」。
アディダス ジャパン(株)お客様窓口 [問] 0120-810-0654 03-5911-6827
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