THINK PIECE > Nick Wood×Shinzou.jp
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─── 日本では特に顕著なことなのかも知れませんが、インターネットというものをビジネスツールとして捕らえてばかりで、インターネットを使ったエンターテイメントという部分が抜け落ちている感があるのですが、「Shinzou.jp」はそれらを埋めていく試みのひとつではないでしょうか?
N: Shinzou.jpは1つのプロジェクトなのですが、マンガと音楽という2つのエンターテイメント性を持っていると思います。もちろんマンガだけを読むこともできるし、音楽だけをiTunesでダウンロードして楽しむこともできます。楽しみ方は人それぞれ。ただ周りから聞いた声でおもしろいなぁと思ったのが、マンガを最初に読んで曲を後から聴いた場合と、その両方を同時に行った場合では全く違うものに感じるという人がいました。新しいオンラインのエンターテイメントという面で、ある種の手応えを感じた瞬間ですね」
N: 「どのミュージシャンも新しい音楽の表現の仕方を模索しているところだと思います。どう音楽に付加価値を与えていくか、という感じで。なので、今後は当然ありえることだと思いますね。例えばこの前リリースされたBECKのニューアルバムでは、CDに収録されている全曲分のビデオクリップを収めたDVDが付いてきたように、アルバムに収録された1曲1曲にマンガを付けるというような手法もありだと思います………って、今思い付きで言ったんですけど今度自分でこれをやってみようなかな、なんて(笑)」
─── いや、本当にそう思います。いわゆるCDアルバムというパッケージにもう限界がきたのではないか、と。
N: 「そうですね。映画のサウンドトラックにまったく映画と関係なくマーケティングのためだけに使われているような音楽が収録されていることがあります。しかしそうではなく、まず、楽曲を作ってそれからマンガを発展させていったり、その逆、マンガ作品にインスパイアされた楽曲を制作したりという、相乗効果というか、うまくリンクした手法というものはすごいクリエイティブ性の高い発展のさせ方だと思います」
─── そういう新しいクリエイティブのスタイルというか方法論を打ち立てることができれば、下火といわれている音楽産業にもどんどん明るい兆しが見えてくるのではないのでしょうか?
N: 「でしょうね。みんな音楽だけというコンテンツには飽きがきていると思います。だから新しい可能性として別の表現方法が必要になってくると思います。僕の場合は、マンガとのリンクがそれだったわけで」
─── iTunes、Podcasting、iPodなど、音楽を楽しむ上で様々なツールができていると思うのですがその反面、それらにあった新しい音楽のパッケージというものが見つかってないような気もします。
N: 「テクノロジーはどんどん変化していきますからね。携帯電話の進化も顕著なものだと思います。なので、今後は僕たちも携帯と音楽とマンガのインタラクティブな表現というものも視野に入れ、チャレンジしていきたいと思います」
───END
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