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「これまで主に、絵画、写真、音楽を創ってきましたが、どれもアーティストの表現として一環性があると思っています。写真に関しては“人物”に焦点を当てています。その人の表情、雰囲気、経験などを現すことを前提に、その瞬間のハーモニーをいかに感じ取れるか、これに尽きます。私にとって写真は直感的なメディアで、絵画も同じ平面での表現ですが、長いこと考え抜いた過程・結果によるものという点で完全に異なります。音楽はとても多面的ですし、コンスタントに勉強し続けなければなりません。近年でいえば、数年に渡ってブラジリアン ボサノヴァを学んだことが、楽曲へのインスピレーションの源になっています。すべてに共通していえることですが、よい作品とは、時代による産物でもあって、必ず理由があって残っているはずなのです。その条件は、その時々の時代に対して与えられるため、クオリティだけでなく、時期と環境も、重要な判断基準として挙げられると思います。それに、浅はかに新しいテクニックを用いて作られた作品は、分かりやすく魅力的に見えるので、人気は出るかもしれませんが、すぐに消え去ってします。私は時代に忘れ去られた数多くの優れた作品があることを確信しています。真の傑作は、目の肥えたコレクター達の手によって再発見され、新しい時代に復活するのです」。 |
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この言葉をなぞるかのように、タイラーが20年以上前に撮った10枚のバスキアの顔写真は、彼自身の手による加工で再生され、2004年にアメリカで個展が開かれた。 |
「私は作業をしている中で、沸き起こる感情にエキサイトしました。それは思い出でもあり、ひとつのアートピースと見つけたという感覚でした。アートは感情に大きく左右されるもので、多くの人を酒、ドラッグ、自虐へと駆り立てます。私も例に洩れず問題に直面し、懸命に戦ってきました。それらと立ち向かうためにも、迷いを断ち切るためにも、自分を信じて創作していくべきだと思っています。私が思うアーティストとしてもっとも必要な資質は、勇気と度胸です。究極の作品を創ることを普遍的な目的とするのであれば、振り返っている暇はありません。信じ続けられる者はいつの日か目標を達成できることでしょう。芸術を創造するという行為は、人間が生まれ持って授けられた自然の営みで、私達は表現を行いながら夢を具現化していくのです。種がいつか花を開くように」。 |
1953年12月8日生まれ。
アメリカ合衆国イリノイ州出身。ニューヨークを拠点に、1970年代後半から、写真、絵画、音楽を中心に創作活動を開始。マルチな才能と飽くなき創作意欲を胸に、現役のアーティストとして奔走する日々を送っている。 |
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