中田英寿 × 尾花大輔
AXEが設立したオリジナルファッションレーベル「AXE BLACK LABEL」。
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photo: Kentaro Matsumoto
text: yk

- N
- 「やっぱり、年をとってくると昔よりはTPOを考えるようになりましたね。年配の人と会うときや、お茶室に行くとき、伝統芸能をやられている方を訪ねるときにジーンズやラフな格好じゃまずいだろうとか。そういうことは、いろんな過程で学んだりすることですよね。最近、スーツを着ることが増えたのですが、同時に、一つのスタイルにかたまりたくはないという、以前よりもっと冒険したいなみたいな気持ちもすごく強いです」
- ──
- 尾花さんはいかがでしょうか。
- O
- 「ヒデくんと違って、僕は黒子よりの立場なんですよ。海外のデザイナーは存在自体がスターでヒデくんたちと同じような感じだけど、僕ら日本人のデザイナーは逆に裏方的な見られ方。ショーの時だって裏でコロコロのテープをつけて、本当にADさんみたいな状態なんです(笑)。でも、外に出たときにはそれ相応の年齢で、自分らしさとは何だろうという点には常に対峙しています。最近多くなったのは、多少ほこりがついてもパッと払えば、例えばその状態でパーティーに出ても『尾花さんだからね』って思われるくらいの、綺麗でカジュアルなもの。そういう服を身だしなみとして、必ずセットで常に8着とかを持ち歩いています」
- N
- 「あと、僕は最近いつもハンカチを持つようにしています。ハンカチって、持っているとちゃんとしていると思われるし、生活していると何かしらこぼれることが絶対にあると思います。女性に対しても、そういう時にサッと(笑)。ハンカチは最近本当によく買いますね」



- O
- 「それ、僕も。でもね、女性でハンカチを持ってない人も結構いるんだよ」
- N
- 「やっぱり女性は、タオルを持つんじゃないですか。でも、タオルは自分のためのもので、ハンカチは人のためのものだと思います。だからいつも僕はハンカチを持って、何かあったら『はい』って差し出します。もちろん自分でも使いますけどね。ハンカチを持っている人って大人だなと考えています」
- ──
- これは気軽にはじめられる男の身だしなみですね。
- O
- 「そうですね、大人の男の身だしなみと考えると、ハンカチは大人だ。ちょっとそれ使って良い?(笑)」
- N
- 「次のシーズン、各種いろんな色のハンカチを出したりしてね(笑)」
- ──
- 最後になりますが、AXE BLACK LABELはこの1コレクションのみの企画となるのでしょうか?
- N
- 「基本はそうだけど、どうなるんでしょうね。僕自身、今回やってみてすごく面白かったですし、それこそ次はハンカチでも作りましょうか(笑)」