VERSUS TOKYO in PITTI
VERSUS TOKYO、メンズファッションの聖地(メッカ)、PITTIに挑む。
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photo: Shoici Kajino text: Tetsuya Suzuki

昨年10月にJFW(ジャパンファッション・ウィーク)にて開催され、東京ファッションシーンの話題を独占したイベント「VERSUS TOKYO」が、今年1月、イタリア・フィレンツェのファッション見本市「PITTI IMMAGINE UOMO」に電撃参加。VERSUS TOKYOのプロデューサー・吉井雄一が見た「トーキョーファッション」の可能性とは?


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- 昨年、東京で行われた2012S/Sランウェイショーのイベントと続けざまに同じく「VERSUS TOKYO」名義で、そして、今度は海外で2012/AWのエキシビションをPITTIで発表したわけですが、リアクションはいかがでしたか。
- 「今回参加したこのPITTIがどういう場所なのかきちんと理解しないままの参加となりましたが(笑)、想像以上に評判はよかったです。不安要素の1つに昨今の円高もあったのですが、海外バイヤーから続々とアポイントが入っているようです」
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- プレス、バイヤー問わず、どのような評価を受けているのでしょうか。
- 「よく言われるのは、『フレッシュ』『クリーン』『モダン』『コンテンポラリー』など。やはり、皆さん、新しいものを求めているんですね。だから、日本のブランドに詳しいと自負するバイヤーやジャーナリストたちも知らないような日本のブランドが多かったのですが、それを楽しんでもらえたのだと思います」



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- 昨年のJFWのときと同様に、今回も「VERSUS TOKYO」というパッケージを作るべく吉井さん監修、ディレクションのもと、ブランドがセレクトされたわけですが、各ブランドには吉井さんから、何かリクエストが出されていたのでしょうか。
- 「初めてのPITTI参加だからといって、それ用に新作アイテムを作ろうということはしたくなかった。逆に、参加する各ブランドには今までの実績があるアイテムの2012年バージョンを作ろうと伝えました。こちらから、ある程度、型を指定し、その型の2012年版を作ってもらったんです」
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- 海外のバイヤーやジャーナリストからは、吉井さんと「VERSUS TOKYO」を東京あるいは日本のファッションシーンの代表ととらえる人もいると思いますが、それに対してはどのように考えられていますか。
- 「昨年、VERSUS TOKYOで行ったことが、今の東京、日本のメンズファッションシーンを表すかというと少し違うと思いますし、実際、そうではないと考える人も少なくないでしょう。そう考えると、日本代表では全然なくて、自分の個人的な気分や感じるままを出してしまったかも知れません」