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THINK PIECE

Grand Gallery

ライフスタイルに新しい化学反応が起こる場所。
リニューアルした、グランド・ギャラリー。

11 8/9 UP

photo:Masaki Sato text:Jun Namekata

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ところで、そもそも音楽レーベルとしてスタートしたグランド・ギャラリーですが、今はファッションからテーブルウエアまで、ライフスタイル全般を提案するショップになっています。これは当初からあったヴィジョンなのでしょうか?
「レーベルを立ち上げたときからこのイメージはありました。CDを、CDショップに来ない人にも買ってもらうためにはどうすればいいかということは常に考えていて。その結果がここに結びついたという感じです。このショップに興味を持ってくれた人がふらっと入ってきて、じゃあ今日はCD一枚だけ買っていこうかなみたいな。先日、大阪の伊勢丹にもグランド・ギャラリーがオープンしたんですが、そこではまさにそんな理想的な流れが出来上がっているんです。普通のおじいちゃんがハウスのCD聞いて買って帰るんですよ!?」
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そういう化学変化が起きるということですね。
「そうなんです。もちろん、ここは百貨店ではないし同じような反応は難しいかもしれないけれど、でもグランド・ギャラリーを知らない人がふらっと入ってきて、CD見つけてそれを視聴して買っていただくということは起こりうるし実際に起こっている。それが今自分でできる、音楽を広めるひとつの手段なんじゃないかなと。食器を買ってCDも一枚買うみたいな」
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軸は常に音楽に置きつつ、そこから派生していくライフスタイルを提案する。逆にお客様は、自分のライフスタイルが豊かになりそうなお店=グランド・ギャラリーを見つけて、そこから音楽にも入っていく。そういう相互関係が出来上がっているんですね。
「そうあれればいいですね。もっとやりたいことは山ほどありますけど、今僕がやりたいことの一部はこういう感じということです」
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これはまだひとつの形だと?
「今まだ進行中というか。これが、バッチリ作ったぜ! っていう感じじゃなくて、これからもっと変わっていくんだと思います」

 

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それはなにか具体的な展望があるのでしょうか?
「いろいろ可能性はあると思います。洋服屋さんから一緒になにかやろうという面白い話があればできたらいいと思いますし、新しくなったグランド・ギャラリーだからこそできることも今後出てくると思うんです。そうやって少しずつ広がっていけばいいかなと思います。もちろん無理のない範囲でということですが。例えば、うちのCDって新作と旧作の線引きがほとんどないんですよ。新作だからって売れる訳でもない。ショップに来てくれるお客様の趣味もみんな全然違う。要は、夏になれば夏もの買って帰るみたいな感じですね。そういう意味でも、本当にいろんなものが展開できると思うんですよ」
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ヴィンテージのテーブルウエアや服もそうですよね。ある種のパーマネントな魅力や価値があるというか。そのモノさえ良ければ新旧問わずジャンルも超えて価値がある。
「そういうことですね。ただ、どこでも売っているものを無理してやつるもりはまったくないんです。ほかでも買えるものがわざわざここにあってもしょうがないから。だから、ゆっくり育てていきたいなって思っています」
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今は独自性を打ち出すのがとても難しい時代。そんな中にあってグランド・ギャラリーはどこにもカテゴライズされないスタンスを作り上げていますね。
「写真集を買って、服を試着して、CDを買う。一見、何でもありなように見えるけど、ちゃんとひとつのライフスタイルとして編集もしています。そしてやっぱり音楽は守りたい。まだまだ聞いてもらいたい音楽もたくさんあるんです。これからもっと面白くなるとおもいますよ」

 

Grand Gallery

〒151-0063
渋谷区富ヶ谷1-5-3 岸ビル1階
tel: 03-6407-0750
営業時間: 11:00~19:00
定休日: 水曜日
http://www.grandgallery.jp/