THINK PIECE > SHINICHI OSAWA
PHOTO PHOTO
  < THINK PIECE TOP  | 1 | 2 | NEXT >
 
大沢伸一といえば、このうえなくスタイリッシュでありながら、J-POPマーケットにおいても充分にプレゼンスを発揮できるポピュラリティを持ったアーティスト、として一般的には知られているのであろう。それは彼のセルフユニットである“モンドグロッソ”にしおいても。あるいは音楽プロデューサーとしての彼においても。しかし、一方で、「最も集客力のあるDJ」と呼ばれ、国内のダンスミュージックシーンをリードする“ジャパニーズ・スーパースターDJ”としての大沢も、ここ数年、その存在感を増大させ続けている。言ってみれば2つの顔を持つのが大沢伸一というアーティストであるのだが、その大沢のDJとしての側面にフォーカスしたオリジナルアルバムが、いよいよリリースされる。アルバム名は『THE ONE』。
KITSUNE、ED BANGER 、MODULARなどのレーベルを震源地として世界的な同時多発現象を引き起こしている“ダンス×ロック”のムーブメント、“エレクトロ”を全面的に取り入れ、さらにその先をも窺う、実に野心的な作品である。
  SHINICHI OSAWA
音楽家/DJ/ミュージシャン/プロデューサー。
ソロ・プロジェクトMONDO GROSSOとして革新的な作品をリリースし続ける一方、国内外のアーティストのプロデュース、リミックスを数多く手掛ける。また、DJとしても国内屈指の動員数を誇る。作曲家、プロデューサーとしてはメロディアスでアコースティックなサウンドを生み出し、リミキサー、DJとしてはILLでCLAZYなクラブ・サウンドを提供する、自称“音楽的多重人格者(Musical Multi Personality)”。

www.shinichi-osawa.com
www.myspace.com/shinichiosawa
 
 
── いわゆるエレクロと呼ばれる音楽シーンに大沢さんはどのようなコミットをしていると感じますか? エレクトロという音楽に大沢さんが感化されているのか、大沢さんの音楽的な進化の延長にエレクトロ的なものが交差してきたのか……。
 
大沢伸一 (以下:O)

「どちらとでもいえないですね。エレクトロといわれるシーンのなかでも、クオリティの差はものすごくあって、当然、僕が共感できるのは良質なもののみなですから。また、エレクトロと関係のないアーティストであっても自分と同じものを感じる場合もよくあるんですよ」
 
 
── 僕の印象ではエレクトロが盛り上がる以前から大沢さんはダンスミュージックにロックのダイナミズムを融合させる実験してきたと思うんです。ただ、そうしたサウンドを追求しているアーティストは、それぞれのシーンにあまたいて違う方法論でやってきたことが、ここ数年、エレクトロというスタイルに収斂してきたのかな、とも思うんです。
 
O: 「確かに、失ってしまった体温を取り戻すという傾向はどのジャンルにもある気がしますね。ただ、僕の場合は本当に個人的な趣味の問題で、90年代の後半あたりから始まった、表面的にオシャレっぽい、BGM的なカフェミュージックみたいなものの流行が、しっくりとこなかったというのがあるんですよ。もっと白黒ハッキリさせるというか、音楽が脇役なのか主役なのかを決めてほしいという感じで。だったら、僕は正反対の方向を目指そうと」
 
 

  < THINK PIECE TOP  | 1 | 2 | NEXT >
THINK PIECE > SHINICHI OSAWA

www.honeyee.com

top