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───概ねポップスって、どんなものでも、どこか視覚的イメージが付随しますよね。もちろん歌詞の影響もあるだろうけれど、イントロの時点で海辺の情景や都会の夜といったわかりやすいシチュエーションが浮かぶってあるじゃないですか。そういうイメージを想起させるものが、今のマーケットにフィットしてるんでしょうけれど、逆に一切のイメージを否定する音楽というのも新鮮なんですよね。いわゆるエレクトロニカにはそんなニュアンスを感じるんです。 |
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S: |
僕は、映画『イレイザーヘッド』のサントラが大好きなんだけど、あれって映画音楽なのにも関わらず音の記号的な部分をまったく削いでいるでしょ。僕は記号の戯れのような音楽が嫌で、だからサンプリングミュージックも全般的に嫌い。100年後は絶対に残っていないと思う。 |
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N: |
なかなか極論な男だね、君も(笑) |
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S: |
ほとんどの音楽には使い古された記号的な要素が含まれているけれど、僕はそれがない音楽だけを作りたいと思ってる。南青山のプラダビルを作った建築家ヘルツォーク&ド・ムーロンの作品なんかを見ると、何じゃこりゃって思うじゃない? 理屈はわからないけど面白い!って。音楽でそういうことをやりたいんだよね。 |
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