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ミーシャ・ホレンバックとショーナ・トゥーヘイによるファッション・デザイン・デュオ〈PAM〉。ファッション、アート、両方の側面を自分たちの手でプレゼンテーションして魅せる、その手法は極めてフレッシュな印象を与え、今や世界各国のエッジなクリエイターからも支持されている。そんな〈PAM〉の魅力に迫る。
http://www.perksandmini.com/
 
───PAMはグラフィックの強烈なイメージが先行していて、ブランドとしてのバックボーンやアイデンティティが伝わってないところがあります。まず、服を作り始めたきっかけを教えて下さい。
 
ミーシャ・ホレンバック(以下:M)
  「僕はアメリカでグラフィックアーティストとして仕事をしていて、彼女は大学でファッションを学んだ後、ファッションデザイナーとして働いていたんだ。当時から面識はあって作品の交換をしていたんだけれど、2000年に行われた僕のエキシビションの際に、一緒に絵を描く機会ができたんだ。そのときの壁がとても小さくて、お互いのネームとして使っていた“Perks”と“Mini”が描けない。そこで描いたのが“PAM(Perks & Mini)”なんだ。それがPAMの始まり」
 
ショーナ・トゥーヘイ(以下:S)

「それから半年後くらいには私たちは結婚して、ハネムーンでヨーロッパを回ったの。そのときにいろんな人に自分たちの作品を見せていたら、すごく評判が良くて。それで、ファッションとグラフィック、アートを合わせたものを自然と作るようになったんです」
 
 
───2人が作っていきたい物というのは、お互いのアイディアが自然と重なって今のカタチになっているのですね。インパクトの強いグラフィックはミーシャによるものなのですか?
 
M: 「基本的にはそうかな。僕がグラフィックで、彼女がファッション。でも、僕らはとても小さなカンパニーだから、お互いに意見交換しながら進めていくよ。ときにはショーナがグラフィックを手がけることもあるし、僕がファッションについて意見することもあるからね」
 
 
───PAMのグラフィックにはある種、宗教的な要素も感じさせることがあります。そのへんのアイディアやコンセプトは、どういった意図があるのでしょうか?
 
M: 「見る物すべてから受けた美しさや感じたことをグラフィックに落とし込んでいるだけで、とくに意図やコンセプトがあるわけではないんだ」
 
S: 「彼はとても感受性が豊かでで、あらゆることに影響を受けやすい。それをグラフィックというカタチで表現できるの」
 
───いわゆるアンダーグラウンドカルチャーのカルト的な部分、非常にディープな世界をコンテンポラリーに表現しているという印象ですが。
 
M: 「その通り。過去には学ぶことがたくさんある。ダダ、サイケデリック、ヒッピー、ヒップホップ、あらゆる年代にムーブメントがある。それらのムーブメントの行動そのものは違うかもしれないけど、精神的な部分は共通している。そのスピリットこそ、僕らが表現してきたことなんだ。ただ、僕らは同じスピリットでも、現代から未来に向けてやらないといけない、と思っている」
 
───そのスピリットというものを、洋服という制限のあるもので表現するのは難しくないですか?
 
S: 「私たちにはいつもたくさんのアイディアがあるんです。だから必要に迫られてアイディアを絞り出す、ということはほとんどない。もし、そのアイディアが無くなったときは、PAMが無くなるときなんじゃないかな。だから服作りをするうえで、ストレスを感じることはないんです」
 

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