そしてサプライズ・ゲスト。松任谷由実の登場である。ステージ袖から現れたユーミンの姿を確認するやいなや、会場からは大きな拍手や歓声が上がる。藤原が“あの曲”のイントロをつま弾く。荒井由実時代の代表曲である和製ボッサの名曲「あの日にかえりたい」。ナチュラルな情感を品良く携えた藤原のギターアレンジに乗って、ユーミンが歌い出した瞬間、感涙にむせぶ観客も。続いて「雨のステイション」がはじまる。場内から感嘆の声がちらほら。そして3曲目。藤原とユーミンは、最高にピースでハッピーな曲をチョイスしてくれた。坂本九「上を向いて歩こう」。おそらく会場にいた九分九厘の人は、心の中で一緒に歌っていたに違いない。
23:00、演奏終了後、拍手喝采でミュージシャンを送り出し、閉幕となった。 |
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音楽に触れ合う喜び、そして、そこから湧き出る豊かな創造力。この会場にいる全員が、ライブ中に色んなことをイメージしたはずだ。演奏を聴きながら何の制約もない自分の時間に浸れる。だから、まだ終わって欲しくないと惜しくも思う、約一時間の至福のひととき。実に意味のあるイベントではないだろうか。このすばらしい時間は二度と訪れない。この心地よい空間は今夜だけのエクスクルーシブ。だから実感する。真夏の夜の奇跡を与えてくれたミュージシャンたちに最大級のリスペクトを。そして、訪れたゲストに最高の感動を提供してくれた〈visvim〉へ“ありがとう”の言葉を! |
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