「存在を知ったのは9.11NYテロ事件以降になります。ロンドンで行われたCNDという展覧会がきっかけですね。この時に、某カメラマンが撮影した僕が被写体のポートフォリォが出展されていて、その隣に偶然ケナードの作品があったんです。
一目見て、もう理屈でなく直感的にぐっときましたね。
僕が90年代からリアルタイムで見続けてきたバンクシーのルーツはこれなんじゃないかと 興味を持ち出して調べていくうちに気付いたことですが、いわゆるストリートアートの人達って、独学で学んでいるケースが多いためか大半が一発屋なのに対して、彼はキャリアも長い上に作風も、時代によって変化していますよね。おそらく他のアーティストとの一番の違いは、作品に奥行きがあるところでしょうか。
これも具体的な理由がどうというのではなく、感覚的にそう思えました」。 |