THINK PIECE > Dzine
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─── じゃあ、今回の個展の見どころとして、そういう部分も楽しんでもらいたいと?
D: 「そうです。今回は、ペインティングを作るというよりは、作品と全体の空間がうまく解け合うようなイメージを持って進めていきました。もちろん僕は作品を作って買ってもらって生活しているアーティストです。でも作品を売るというよりは、作品全体を包み込んでいる環境や雰囲気を多くの人に観てもらいたいと思っています。その表現方法の1つとして音楽とのコラボレーションがある。だから音楽にも誠実でありたいと思っています」
─── そういう表現方法をとっているあなたの作品は、いわゆるアートのためのアートを求めている愛好家以外のコンテンポラリーアートに対して深い知識がないような人たちへも訴えかける、ある種のリアリティを持っていると思うのですが?
D: 「藤原ヒロシさんやDJ Camがやっている活動は、ある種エクスクルーシブな部分があると思います。それは僕が目指している方向と同じで。それがクロスオーバーして、彼等が作った音楽を評価する人が僕の作品を観て同じように評価してくれるということは、意識してやっていることではないのですが、結果として最高だと思います」
─── それでは今後も音楽とリンクした作品作りというものは続けていくのでしょうか?  
D: 「正直まだ分かりません。いつも同じようなことをやっている、と思われたくない部分もあるので。それにミュージシャンとアーティスト活動を両立しているChristian Marclayのように同じ共通言語を持つアーティストもいなくはないので、自分なりの新しい表現は常に探していきたい。ここ2、3年やっているアクリルやガラスビーズでアートワークを覆うという手法も、すごくうまくいっているけど、それをずっと続けるだけじゃなくて他のことにも目を向けていきたい。ちょうど今回の個展で、藤原ヒロシさんとコラボレーションした作品がスカルプチャー的な要素を持っていて、これまでにはなかった試みなんです。今後は、そういう手法も取り入れていくかも知れませんね」
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