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サイレント・ポエツのニューアルバム『SUN』リリース・パーティは、素晴らしくも貴重な夜となった。12/9会場である六本木のギャラリー&バー「T&G ARTS」に集まった人々の狙いは、ほぼ初披露といえるライブセット。あの独特な空気を放つサイレント・ポエツの世界がナマで体験できると、音楽業界/ファッション業界から多くの顔が揃った。

まず静かに登場したのはエバートン・ネルソンをはじめとするストリングスの面々。4人のバイオリニストと1人のチェリスト、1人のコントラバス奏者が席につくとサイレント・ポエツ=下田法晴も登場。アルバムの共同プロデューサーであるDJ Yellow a.k.a. Alain Hoが挨拶を終えると、静かに厳かに、ライブは始まった。下田のPCから放たれる電子音、その音の上下で滑らかに響くストリングス。壁も床も天井も真っ白なフロアが、雪に思えるくらい神秘的なグルーブが溢れ出てきた。アルバムより「THEME」「SUN」など3トラックを演奏の後、ゲストヴォーカリスト、ショーン・リーが登場。アルバムでも味わうことのできた、温もりあるしゃがれた歌声が合わさり、「ROCK STAR」「MAN ON THE STREET」「DUMB GIRL」の3トラックが演奏された。聴き手は自分がどこにいるのかを忘れ、アルバムと変わらぬテンションを持つ生演奏のサウンドに身を委ねるばかり。

12/9のパーティで、DJを務めた
藤原ヒロシ
ストリングスの魔術師にして
下田の盟友、エバートン・ネルソン
サイレント・ポエツの世界に、
微かな色を添える、ショーン・リー

そんな、心地よい放心のままライブは終了。初めてのライブ直後の下田にその感想を聞いてみると、
「どうも何も、ライブなんてほどんと初めてのことなので…。ライブ中はPC以外目に入りませんでした(笑)」
と、かなり緊張していた様子。

visvimのレセプションパーティでのプレイ。
visvimディレクター中村ヒロキと下田の2ショット。visvimのレーベルfaunaからサイレント・ポエツの CD+TシャツのBOXセットがリリースされる。
そしてその翌週、12/15の中目黒。visvimの2006 S/S展示会終了後のレセプションパーティでのスペシャルイベントとして、またしてもサイレント・ポエツのライブパフォーマンスが行われた。整然と並べられたvisvimのフットウェア越しに前回同様ストリングスチームを従えて機材を操る下田の様子には、若干余裕(?)も感じられ、関係者を中心に集まった観客をやはりドリーミーな世界に誘った。

新生サイレント・ポエツの確かな一歩を確認にするには十分すぎるほどの存在感を放っていた。

Text:Tomoko Sekita & honeyee.com
Photo:Kentaro Matsumoto
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