THINK PIECE > “Directors Label”Come Again !
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昨年、スパイク・ジョーンズ、クリス・カニンガム、ミシェル・ゴンドリーのシリーズ第一弾が、リリースと同時に熱狂的な支持を集めた『Directors Label』。その第2弾がついにドロップされる。収録されるのはマーク・ロマネック、ジョナサン・グレイザー、アントン・コービン、ステファン・セドゥナウィの4人の個性溢れる監督達の作品。U2、R.E.M.、ニルヴァーナ、ビョーク、UNKLE、ジャミロクワイ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ等、思わず見るものを引き込むミュージックビデオ(MV)に加え、特典映像も豊富に収録。この『Directors Label』の日本リリースに先駆け、ニューヨークで4人の監督のインタビューを行なった。彼らの作品作りへのこだわりは……。

Text:Masahiro Sugimoto
Mark Romanek|マーク・ロマネック
Mark Romanek_PHOTO
Romanek_DVD
ACBW-10305 5,040円(税込)
発売/アスミック
  僕はそもそもは映画監督になりたかった。小さい頃から、ポランスキーやオーソンウェルズがアイドルだったからね。ただ、もともと音楽は大好きで、音楽をテーマにした映画を撮ったら、それがロンドンで当たってね……。そして、その映画を見たマット・ジョンソンからオファーをもらい、初めてMVの世界に足を踏み入れたんだ。僕の作品にはモノクロが多いと言われる。実は映画をモノクロで撮りたいんだ。でも、そういう自由がほとんどなくて、そのストレスを発散するために、MVをモノクロで作ってしまうのかも。

ジェイ・Z_PHOTO
マーク・ロマネック=ジェイ・Z
『99 Problems』


例えばジェイ・Zの『99 Problems』は、彼の小さい頃のNYを歌ったものだったから、モノクロしかないと思った。それで初めて彼に会った時に、真っ先に「モノクロでいい?」って聞いたくらい。ノー・ダウト『Hella Good』は、それまで彼らがとてもヴィヴィッドな作品が多かったのを事前にリサーチしていたから、作品に変化をつけるためにモノクロにしてみたんだ。


Mark Romanek|マーク・ロマネック
20以上のMTVアワード受賞。'97年のMTVアワードでは、その先駆的活躍によりMV監督 として初の特別表彰を受ける。昨年のMTVアワードでも監督賞を受賞。現在は'02年の『ストーカー』に続く長編を企画中!
 
Stephane Sednaoui|ステファン・セドゥナウィ
Stephane Sednaoui_PHOTO
Stephane Sednaoui_DVD
ACBW-10308 5,040円(税込)
発売/アスミック
  12歳の頃から写真を撮っていて、いずれは映画を撮りたいと思っていた。でも映画を撮るにはお金がかかりすぎた。するとMTVが始まって、写真の仲間が、マネジメントしているバンドのビデオを撮ってくれないかと依頼がきたんだ。僕はそれをフランスで撮った後、LAに移った。その頃のLAはMTV天国だったから、やっとチャンスが巡ってきたと思ったよ。MV制作に飛びついた(笑)。制作するときは、まず、僕がコンセプトを考えてから、アーティストに会う。金銭的な問題で実現できない限り、ほとんどそのまま進めることが多い。編集の段階でアーティストの意向を取り入れることはあるけど、ほとんどのアーティストが、最初から最後まで任せてくれる。僕は映像の質感にこだわっていて、70年代のフィルムのような、粗めの映像が好きだ。

ビョーク_PHOTO
ステファン・セドゥナウィ=ビョーク
『Possibly Maybe』


ビョークの『Possibly Maybe』のように、アントンのザラザラした映像と、マークのパキッとした艶のある映像の中間とでも言える、あの感じがね。


Stephane Sednaoui|ステファン・セドゥナウィ
ファッション写真家としてデビューし、後にR.E.M.やU2、レッチリ等のビッグ・ネームとの仕事で、MV監督としての確固たる地位を確立。特にコンサート映像も含めた、ビョークとのコラボレーションは秀逸だと評価される。
 
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