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「最初に出たランゲのトゥールビヨンも、定価が1000万円くらいだったけど、いまは1億円以上。グランドコンプリケーション系なら5億、10億するものもあります」

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「時計の値段って、もうこれ以上は上がらないだろうと思っても、相変わらず上がり続けていますよね」

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「作れる技術者がどんどん減ってきている、というのがその理由のひとつです。いま、パテックの中心にいる技術者も高齢化が進んでいて、もうちょっとしたら引退してしまうわけですが、若い技術者たちがどんなに頑張っても、技術的に及ばない可能性がある。そういう意味でも、いまパテックを手に入れておく意味は大きいと思います」

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「いまは投資家からも、パテックはすごく注目されているみたいですね。フェラーリを全部売って時計に変える人もいるらしいし。まあ、時計のほうが保管がラクというのもあるのかな。クルマと違ってメンテナンスもラクだし」

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「時計ファンじゃなくても、注目しておいたほうがいいですよね」

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「たしかパテックって、年間の生産量が3万本なんですよね。そのなかで、たとえばグランドコンプリケーションなんかは年間で1桁しか作られないものもある。だから限定って謳っているわけではないけど、実質的には限定に近い。いま普通にカタログに出ているものでも、お店では絶対に買えない。オーダーして何年も待つとか、オークションで買うとか」

 

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「パテックのコンプリケーションの写真を撮ってネットに載せておくと、世界中から問い合わせのメールが来ますよ。オーダーできるんだったら8000万円を先に振り込むから売ってくれ、とか。欲しい人にとっては、何としてでも手に入れたいものなんですよね。私も手放したくないですが(笑)」

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「パテックに限らず、ロレックスに関して言えば、ポール・ニューマンも300万を超えたときは『もうこれ以上はいかないだろう』と思ってたけど、いま900万でしょ」

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「昔のモデルはどんどんタマ数が減っていますし、たまに掘り出し物を見つけても、すべてのディーラーが時計の値段を知ってしまっているから、余計に流通しなくなっているんです」

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「ところで、榎本さんがいま探しているものや、集めているものはありますか?」

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「もう数が少なくなってきたモデルは特に重点的に集めています。ロレックスで言えば、デイトナ、ミルガウス、赤サブ、ポール・ニューマンのギャランティ付き……。僕はドイツやアメリカなど世界中のアンティークのショーによく行くんですが、そのあたりはもうほとんど出てこないですね」


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