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THINK PIECE

block.fm

「ダンスミュージックをもっと身近に」
block.fmがリリースしたミュージックアプリの決定版。

15 5/26 UP

interview: Tetsuya Suzuki
photo: Kentaro Matsumoto

 

──
音楽とのタッチポイントが増え過ぎてしまった中でも、今一番フレッシュなダンスミュージックを即座に知ることができるアプリになっているのですね。
「その通りです。新譜をなんでもかんでもオススメされたいというわけではなく、自分の好みにあったフレッシュな音楽を教えてほしいというユーザーのニーズに応えることができると思います。さらにジャンルも分からないというユーザーには各ジャンルのサンプル音源も用意されているので、その中から自分の好みの音を探すこともできできたり、あらゆるユーザーに合わせた機能が備わっています。様々な音楽や情報がこのアプリに集約されているというのがキーになっていて、このアプリを活用すれば、人それぞれの楽しみ方で音楽に触れることができるんです」
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ダンスミュージックほどトレンドが多岐に渡りながら加速しているジャンルは他にないと思うのですが、☆TAKUさんはそういったダンスミュージックの現状を肯定的に捉えられているのでしょうか?
「良い部分と悪い部分の両方があると思います。一曲一曲が使い捨てになってしまっているという点がありつつも、進化の速度が早い分、実験的かつ刺激的な新しいものが生まれている点も

ありますよね。その進化とともにDJのスタイルも変化していくと思うのですが、このアプリを通せばリスナーがどこに住んでいてもそのDJの変化をリアルタイムに体感できるんです。また、今は新しくリリースされた音楽だけを新譜と呼ぶわけではなく、それが過去の音楽だったとしても、そのリスナーが新しく出会った音楽であれば、それがその人にとっての新譜だと思うんです。過去の音楽も今の音楽も含めて、それぞれにとっての”新しい音楽”と出会うきっかけになれば嬉しいですね」

 

──
ラジオ番組も今回のアプリも含めて、一般の人にダンスミュージックへの間口を広げるためのメディア、というものが☆TAKUさんの考えるblock.fmなのでしょうか?
「まさにその通りですね。ダンスミュージックと一口に言っても、爆音で聴くのがいいものもあれば、踊らなくても楽しめるリスニング向きのものもあるじゃないですか。ダンスミュージックを詳しく知らない人に対して、こういうものもあるんだという発見の手助けになればと思いますし、初めてダンスミュージックを聴く人に親切で信頼できるものでありたいと思っています。レストランでソムリエがお客さんに合わせてワインを勧めるように、block.fmは参加しているDJ達がリスナーに合わせた良質な音楽を紹介していくプラットフォームなんです。音楽を聴くことで感情が変化したり気持ちが救われたりすることありますし、またカッコいい音楽を聴いている自分自身もカッコよく思える瞬間もあったり、そういった体験をこのアプリをスマートフォンに入れるだけでいつでもどこでも楽しめるんです」
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扱う音楽は広い意味であったとしても、”ダンスミュージック”というこだわりは今後も守り続けるのでしょうか?
「守り続けたいというよりは、”ダンスミュージック”という軸がブレないようにしたいと思っています。僕はDJなので、もっとたくさんの人にクラブに来てもらえるようになってほしいとは思っていますが、ダンスミュージックの楽しみ方はそれだけじゃなくてもいいと思うんです。

もちろんblock.fmがリスナーにとってクラブに来るきっかけになってくれたら嬉しいですが、そうでなくてもそれぞれのシチュエーションでダンスミュージックを楽しんでほしいんです。また、今世界的にはダンスミュージックのシーンはとても広がっていて、ビッグビジネスの一つにもなっているにも関わらず、日本ではそこに追いつき切れていない部分もあるじゃないですか。でも海外のDJが日本に来た時に、みんな必ず『日本のDJって技術もセンスもすごいね』って言ってくれるんです。実際、日本には世界的に見てもレベルの高いDJがたくさんいるので、それを日本に住む人たちが知らないのはあまりにももったいない。block.fmでそれを知るきかっけを作って、ダンスミュージックの楽しさ、そして日本のDJ達の素晴らしさを皆に体感してもらいたいんです」