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THINK PIECE

ONWARD

スターバックスが日本上陸して15年。
藤原ヒロシが米スターバックス会長Howard Schultzを迎え、その未来を探る。

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photo:Kentaro Matsumoto(portrait) text:honeyee.com

──
ヒロシさんはシュルツさんをプロジェクトのパートナーとしてみた場合、どのような印象をお持ちですか?
HF
「やっぱりクレバーな人だなと思います。話していてもトピックがたくさんあって面白い。シリアスな話はもちろん、それだけでなく日常的な会話も楽しめるフランクさがいいですね。そういえば、昨年初めて会った時にしていた時計が僕と同じでしたね。デイトナだったのですが、海外の方でポールニューマンを着けている人をあまり見たことが無かったので印象的でした。僕が知っている限り、ハワードとエリック・クラプトンだけですよ(笑)」
──
今後、お二人で取り組みたいアイデアは何かありますか?
HS
「日本に限定するべきではないと思っています。ヒロシは私とは違う世界観を持っているし、彼の好奇心やトレンドを予見する力はスターバックスとしても非常に興味深いのです。スターバックスの店舗には世界全体で週に6億人から7億人のお客様が来店します。それだけ私たちにはチャンスがあると思いますし、今後もまだまだ探求の余地があると考えています。また、何が起こるか予想がつかない世の中ですから、企業は利益を上げること以上に、いかに社会に貢献できるかを考えていかなくてはならないと思っています」
HF
「日本ではそういった考えを持つ企業は少ないと思うのですが、アメリカではそれが一般的なのですか?」
HS
「アメリカの経営者には、社会があってこそ企業が成り立っているという理解があると思いますね。私は明日、仙台に行くのですが、今回の地震で私たちのパートナー(従業員のこと)も多く被災しました。スターバックスとしても被災地に寄付をしているのですが、私と妻は震災で家を失ったスターバックスの従業員をサポートするための特別な基金を設立して、寄付を続けて行く予定です」

 

──
スターバックスのチャリティーライブにはヒロシさんも参加されて実際に仙台のお店にも行かれたと思うのですが、場の雰囲気はいかがでしたか?
HF
「お店のスタッフの人たちが温かく迎えてくれて、そして会場全体が楽しんでくれている様子がすごく良かったです」
──
スターバックスで働く方々は、それぞれが自分の仕事に誇りをもって楽しんでいるように感じるのですが、そうした雰囲気作りはやはり創業時から意識されていたのでしょうか?
HS
「スターバックスの価値は、世界の基準を作ったことにあると思います。そういう意味で、スターバックスのパートナーは自分自身よりも大きな存在の一員として働いているという自覚があるのだと思います。今の時代、若い人に命令して仕事をさせる方法は正しくありません。押しつけるのではなく、スターバックスでは社員一人ひとりが自発的にお客様とコミュニティーに対して仕事をしたくなるようなシステムを作り、それが会社のスピリットにもなっています。これは日本だけではなく、世界中のスターバックスに共通することで、私自身、そのことを誇りに思っています」
HF
「社員を従わせて仕事を押し付けるのではなく、自発性を促すという姿勢は素晴らしいですね。それにスターバックスのお店は、お客さんとパートナーが同じ目線で話せるという雰囲気と絶妙な距離感が快適でいいですね」

 

スターバックス コーヒー 表参道B-SIDE店

東京都渋谷区神宮前5-11-2
tel: 03-3797-6821
営業時間: 8:00-22:00
定休日: 不定休

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