THINK PIECE >watch THE WATCHES.VOL.2 HIROFUMI KIYONAGA

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──清永さんはIWCのどういったところに惹かれているんですか?

「まず、モデルとしてはポルトギーゼに惚れたんですが、それと同時にIWCというメーカーのイメージや在り方が、自分のブランド(SOPHNET.)に近い気がするんです。シンプルなデザインで流行り廃りが無く、強固で機能的という。そういうものに惹かれるのが僕の性格なんでしょうね」
 

──機能性や頑強さというのは時計の本来的な要素であり魅力である、というのはわかっていても、ついつい流行のモノ、あるいは“受け”のよいモノを選んでしまうこともありますよね。

「もちろん、時計の他人に見せる部分というか、ステイタスとしての存在感というのも否定できないし、僕自身、そういう気分をわからなくもない。ただ、その一方で、頑固で堅実なものへの憧れもある。IWCというのは、後者ですよね。誰かに見せるのではなく、自分のために手にする時計だと思うんです。実際、ポルトギーゼって、かつてのポルトガルの商人が自分にとっての使い勝手をよくするためにオーダーしたのが始まりですよね。そのエピソードからも、精密機器としての利便性や機能性へのこだわりを感じるんです」
 

──IWCのなかでも、特に好きなモデルはありますか?

「インヂュニアやマークシリーズ、ポルトギーゼといったところが好みではあるんですけれど、全体を通して“男の時計”のイメージですよね。そこが好きです。実際、ミリタリー系のモデルも多いし。やっぱり、機能からデザインが生まれている感じが良いんですね。プライスもデザインではなく、機能から決定されていると感じがする」
 

──それは、清永さん自身、あるいはSOPHNET.というブランドにも通じる部分ではないでしょうか?

「自分自身が服を作る上でも、今、言ったIWC的な要素、華美な装飾に走るのではなく、クオリティとデザインのバランスを考えたクリエーションというのは意識しているし、その部分でIWCというメーカーにも興味があります。ものすごく高価なわけでは決して無いし、アンティーク市場でも高騰するようなタイプではないでしょう。だから、購入するのは、自分のためなんですよね、やっぱり。自分が満足すれば、それで良いっていう。決してモテるためのツールにはならない(笑)。でも、そこが好きなんです、僕は。いろいろな意味で“自分に近い”時計なんです」
 
 
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