THINK PIECE > 藤原ヒロシ×石川涼
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渋谷109メンズフロア等で圧倒的な人気を誇るファッションブランド「VANQUISH」の創設者であり、同ブランドを擁する「株式会社会社せーの」の若き経営者である石川涼。彼は言ってみれば“ギャル男”と呼ばれる層のカリスマなのである。その彼と一見、水と油のようなイメージではあるが、なぜか藤原ヒロシが意気投合。   石川 涼
株式会社せーの 代表
渋谷109メンズフロア等で圧倒的な人気を誇るファッションブランド“VANQUISH”の創設者。
http://ameblo.jp/ceno-ceo/
http://www.ceno.jp/
 
 
───とりあえず、意外な交友関係なわけですが…。
 
石川涼(以下:I)
  「よく言われます(笑)」
 
藤原ヒロシ(以下:F)

「お互いを支持する層っていう意味では重なるところが全く無いからね(笑)。共通の友人の紹介で話をする機会があたんだけれど、そのときに涼くんから聞いた会社の仕組みやマーケットへの仕掛け方とかが、僕の周辺の人たちとは全く違っていたんだよね。それが凄く面白いなあと思って」
 
 
───全く違うというのは?
 
F: 「やっぱり一番は“マス”というもの捉え方かな。それが値段設定なんかにも表れてくるんだろうし」
 
I: 「僕自身、実は思いきり裏原宿的な文化にハマっていた世代で本当にヒロシさんのこととか雑誌でチェックしてたクチなんです。だから、僕らのやり方とヒロシさんたちの方法論が全く違うことは、自分自身よくわかっているんです。逆に僕らのやっていることにヒロシさんが理解を示してくれるということが一番の驚きで(笑)」
 
F: 「世の中のトレンドとか今の若い人の傾向というか、いってみれば109っぽい部分の男の子版というのを捉えたブランドが盛り上がっていて、中でも涼くんのVANQUISHはトップクラスの人気なんだろうけれど、僕が興味があるのは、この先、このトレンドや若い世代の好みが変わっていったら、涼くんはどうするんだろうってこと」
 
 
I: 「移り変わりが早い気もしますからね、このマーケットは。そこに関しては、柔軟に、という考えです。こんなことを言うと誤解を招くかもしれないけれど、僕らは、まず企業として強くなりたいんです。ファッションというのは、柱ではあるけれど、あくまで事業のひとつ、というか」
 
F: 「そう? でもいわゆる“起業家”とは雰囲気が違うけれど」
 
I: 「それは、ヒロシさんがそういう風に見てくれているからでしょう(笑)。あと、僕個人というより、会社としての、っていう部分なんですよね、すべて。それが、ブランドの見せ方だったり、提案の仕方だったりを大事にするという考え方にも繋がるんだと思うんです。こうしてヒロシさんと取材を受けるのも、見せ方や仕掛けとしてのひとつであることを否定はしませんし」
 
F: 「一般的にファッションデザイナーって、自分たちのセンスやクリエイティビティで消費者をリードするっていう考え方でしょう。でも涼くんたちは、まず消費者のニーズを汲み取って、それをリーズナブルな価格で提供していくってやり方だよね」
 
I: 「そうですね。VANQUISHのテーマというのをあえて言うなら、今の若い世代、元気のいい連中に対して『君たちレストランに行くのに、どんな服着ていくの?』っていうことなんです。それまで、いわゆる“ギャル男”って言われてるマーケットにはキレイ目な服が無かったんですよ。でも彼らにも、ドレスコードがある場所でも大丈夫というか、ちゃんとした服が必要だろうと。そこで、タイトシルエットのジャケット+デニムを提案すれば、彼らにハマるし、それがリーズナブルに提供できたら、なおさら喜んでもらえるんじゃないか、と」
 
 
 

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