ATAK012 ATAK012 OLEVA Φ Mika Vainio
ATAKの新たなスタートを飾る作品がリリース
09 3/19 UPDATE
ビョークや坂本龍一など多くのアーティストからリスペクトを受けている電子音響デュオ、Pan Sonicのメンバーでありソロとしてもいくつかの名義で活動するMika Vainioの最新作『OLEVA』がATAKから登場。3年の月日をかけてソリッドで美しい音を掬いあげ、結果、全ての音が必然性をもって存在しているのを感じられる濃密なアルバムだ。
アルバムの最後には、これまでのMikaの作品を思い出してみれば異色ともとれるトラック「Hikari」が収録されているが、レーベルを主宰する渋谷慶一郎はこう語る。「mariaのことがあってから一ヶ月くらいしてから、アルバムの最後に入っている『Hikari』という曲のCD−Rがミカから届いた。何のメッセージもなかったけど、僕はこの曲はミカがmariaに贈ったプレゼントだと思っている。最初に聴いたときに呆然としたことを思い出す。彼はmariaの音楽を聴いたことはないはずなのに彼女が作る世界とすごく似ていたから。こんなに静謐で優しいミカの音楽は聴いたことがなかった」。
レーベルとしてのATAKの今後のリリース基準は、アーカイヴとして残っていく価値を持つ音楽かどうかがポイントになるということで、それを音で宣言するとともに、ATAKの未来に柔らかな光をともす作品となっている。なお、ジャケットは、世界最高音質を誇るムジーク・エレクトロニックのスピーカーを写真家の新津保建秀が撮影、GRAPHによる精緻な印刷技術とATAKのメンバーでもありセミトランスペアレントデザインを主宰する田中良治のデザインによる刺激的なコラボレーションとなっている。
Text:honeyee.com
『ATAK012 OLEVA』
Mika Vainio(ATAK)
2,400円[税込]