Midnight Juggernauts
ギャラクティックに突き抜けた真夜中の破壊神、ミッドナイト・ジャガーノーツ。
08 5/28 UPDATE
いまやエレクトロ~ニュー・レイヴ以降のシーンの中核に存在していると言っても過言ではないオーストラリアからの新たな勢い。昨年のBANG GANG DEEJAYSやVAN SHEらの相次ぐ来日に続き、ようやく待望のデビュー・アルバム『DYSTOPIA』のリリースにあわせて、先週、日本のステージに登場したミッドナイト・ジャガーノーツ。
文字通り“ミッドナイト”を彷彿させるダークなライティングの中、トライアングルに浮かびあがる3人の影。タイトでパワフルに響くドラムに刻まれながら、淡々とクレイジーにヴォルテージを上げていくキーボードとギター。宇宙的な空間の広がりを感じさせるキーボードのリフ、ファルセットと低音の織りなすメロディアスな旋律。イントロから始まり、ほぼアルバムのトラックリスト通りの10曲・60分ほどのライヴセットで、満員の会場を一気に沸かせてしまった。
ヨーロッパに続いて日本でもリリースされたばかりの『DYSTOPIA』は、ユートピア(理想郷)の反対の地獄郷を意味するというそのタイトルが示す通り、どことなくダークな印象に包まれながらも、独特のギャラクティックに突き抜けるようなサウンドは意外にもポップ。VAN SHEやCUT COPYらのオーストラリア勢にも通じる、エイティーズ的なキラメキさえ感じさせてくれる。
FOALSとともに東名阪を巡ったツアーも盛況のうちに幕を閉じたミッドナイト・ジャガーノーツであるが、すでに7月のフジロックへの参加も決定しているという。あと2ヶ月ほど、再び日本であの熱を帯びたステージで彼らに再会出来ることを楽しみに待ちたい。
Photo & Text:Shoichi Kajino
『Dystopia』
Midnight Juggernauts
(EMI MUSIC)
TOCP-66796
2,300円 [税込]
発売中
http://www.midnightjuggernauts.com/
MySpace
http://www.fujirockfestival.com/