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アメリカのウエスコは、ヘビーデューティな最上級のワークブーツを製作するシューブランドとして高く評価され、日本でも多くのカスタマーに愛用されている。初の試みとなったクロムハーツとの別注モデルは、互いの長所を引き出しながらシャープな印象をつくり出している。

この提案を可能にした理由のひとつは木型にある。全モデル共通して細みのDワイズを採用することで、明確にスマートな印象を打ち出している。さらにエンジニアブーツでは、シャフトの径を1インチダウンさせ、細みのパンツとの相性を高めている。付属も抜かりなく、レースアップブーツではクロムハーツオリジナルのシューレースを、ショートタイプのエンジニアでは長めのストラップを取り入れ、さりげない加減でカスタムを行なっている。アッパーのレザーは、それぞれのモデルに見合う生地を選び、素材の質感をうまく使い分けている。

それこそオーナーのセンスがにじみ出るバイクのように、リチャード・スタークのこだわりが凝縮されたワークブーツは、ユーザーがエイジングやメンテナンスを楽しみながら履き込むことでさらなる完成へと向かっていく。

Text:Tsuneyuki Tokano
Photo:Masaki Sato