BALMAIN
高い実用性と汎用性を合わせ持つ
メンズプレタポルテの最新形。
10 4/09 UPDATE
バイカーパンツなどを中心に入荷と同時に完売するアイテムが続出し、日本国内でもコアなファンを獲得しつつあるバルマンのメンズコレクション。デザイナーのクリストフ・ドゥカルナンのライフスタイルとパーソナリティが大きく反映されたスタイルは、群雄割拠のメンズプレタポルテの世界で独自のポジションを確立しはじめている。
コレクション全体を通じ、パンツと同様に人気が集中しているのがアウター類で、今季はコットンを加工したアイテムが充実している。左側に並ぶカモフラージュ柄のブルゾンは、黒染めで色調のコントラストを抑え、得意のファスナー使いでモーターサイクルのテイストを高めた、今季を象徴するピースのひとつである。一方、MA-1タイプのブルゾンは、ワッシャー加工とコーティングで素材に質感を与えつつ、オリジナルのMA-1に近いスタンダードなディテールを用い、シルエットは極端すぎない加減でモダンな方向にまとめている。
この2点に限らず、バルマンのメンズコレクションに共通する特徴は、非常に着やすく、幅広いファッションと合わせやすいという点である。このような実用性と汎用性の高さが、話題に負けずとも劣らない、他社の製品へ対するアドバンテージと大きな求心力をつくり出している。
Text:Tsuneyuki Tokano
Photo:Masaki Sato