ROBERT GELLER
1950年代のドイツをイメージをした
淡く柔らかな色彩のコレクション。
10 3/25 UPDATE
2010S/Sのメンズファッションの市場において、数多くのブランドの提案によって人気を集めはじめているアイテムがカットソーである。ここ数年のシャツの人気の反動も相まって、店頭には多彩なバリエーションが出揃っている。NYのロバート ゲラーは、バンド オブ サイダーズらとともに、ここ数年、アメリカの気鋭のファッションブランドのブームを牽引してきたブランドのひとつで、現在はカットソー中心のデフュージョンライン、ロバート ゲラー セカンドも手掛けている。
今季のコレクションは、1950年代のドイツからイメージを取り入れ、当時の経済成長の様子を色彩で表し、淡く柔らかいトーンで構成している。この新しいカラーへの着手は、ブランドとしての新たな挑戦であると同時に、着る人にパワーやスピリットを与えたいという願いが込められている。その意匠はカットソー類にも大きく反映されている。それに加え、素材や加工、レイヤー風のギミックなど、こと細かな工夫で風合いを高めることで、アパレル製品としての質も大きく向上させている。
Text:Tsuneyuki Tokano
Photo:Masaki Sato