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ここ数年、ラフ シモンズやリック オウエンスといったファッションデザイナーとのコラボレ―ションを精力的に行い、新たな展開を見せるイーストパック。

2010S/Sのパートナーは、ロンドンを拠点に活躍する新進気鋭のデザイナー、クリストファー・シャノンである。

そのコレクションは、カラーリングを基軸に非常に軽やかなニュアンスを装い、すべてのアイテムには小さなエクストラバッグが取り付けられ、イギリス特有の厳格な雰囲気とはまた違った、まさに次世代を象徴するクリエイションといった内容だといえる。安定した価格もうれしい限りである。

この不況の最中であっても、激しい競争が続くファッションの世界に休息はなく、世界各国で新しいジェネレーションのファッションが次々と台頭している。以前と大きく変化した点を挙げるとするなら、規模やケースによっても異なるが、創作活動を継続していくということ自体が、これまでと比較にならないほど困難になりつつある現実が目の前に迫っている、ということであろう。消費の停滞は才能の消耗を予想を超えるスピードで加速させている。

だがこうした事態には必ず要因があり、それをクリアしてこそ、次のレベルへの到達が可能となる。次世代の才能がこの現状に打ち勝つには、センスやロジックと同等かそれ以上に、この状況をネガティブに捉えず、ポジティブに楽しみ抜くメンタルタフネスが必要とされるいるのかもしれない。

Text:Tsuneyuki Tokano
Photo:Masaki Sato