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1975年にアメリカで設立されたペンフィールドは、数々の有名アウトドアブランドの生産を請け負いながら、自社製のフリースアイテムを爆発的にヒットさせ、世界的な認知度を獲得したというエピソードを持つブランドだ。高い認知度を持つロゴタイプのPの文字を変形させ象られた熊のマークは、製品の保湿性と自然への眼差しを象徴しているのだという。2009年現在では、アウトドアのカテゴリーのみならず、カジュアル全般までレンジを広げ、より大きなスケールでワールドワイドな事業展開を行っている。

近年、テクノロジーの進歩によって、あらゆるジャンルの衣料品のクオリティが飛躍的に向上した反面、本来備えていたはずの魅力が抜け落ちて、根幹を支えている性格が変化してしまっている名ばかりの品々が市場に無数に出回っている。

そうした中でペンフィールドは、コーポレイトアイデンディティを崩さずにマイペースに歩み続け、いいムードをキープしているように見受けられる。ここに並ぶパーカがまさにその好例で、このやりすぎないさじ加減がいかにもアメリカらしく、衣料産業の分野においてゴールや正解は決してひとつではないということを、我々に雄弁に語りかけてくれている。

Text:Tsuneyuki Tokano
Photo:Masaki Sato