Stevenson Overall Co.
ヴィンテージへの確かな造詣が紡ぐ、
ジップ スティーブンソンの世界。
08 11/11 UPDATE
ここ最近の日本のメンズファッション市場で比較的明るい話を聞くのが、アメリカンカジュアルのマーケットである。
クオリティやシルエットが改善されたアイテムが多く出揃い、アメリカンカルチャーの洗礼を受けてきた30~40代のファッションヴィクテムにとっては馴染みの深く、それよりも若い層にとっては新鮮にうつるスタイルなのかもしれない。
内外の無数のブランドが点在するなかで、ヴィンテージクロージングの文脈と確かなクオリティを持ったスティーブンソン オーバーオールの製品は、信頼感のある仕上がりを見せ、着実に顧客を増やしている印象が見受けられる。
今季2008F/Wの新作からもその好調ぶりがうかがえる。高級なイタリア製のウール地のウエスタンシャツは、マニアックなディテールのよさと落ち着いたカラーでバランスよくまとまっている。肉厚のスウェットパーカは、風合いのある霜降りの素材感と、ヴィンテージを再現したWのファスナーなど、デザイナーのジップ スティーブンソンのこだわりが随所に見受けられる。
こうして見ると、やはりアメリカのテイストを受け継ぐ既成服は、ある種の安心が感じられ、トレンドが不在の今となると、有利な展開をつくりやすいのかもしれない。
しかしこれらが普遍的であるというようなセールストークはもはや偽りにすぎない。なぜなら今並んでいる商品のほとんどが、グレーディングを変えた今のマーケティングに即したものであるからだ。つまりアメリカンカジュアルというジャンルも、今後もいくつもの変遷を経て、時代と向き合い進化し続けていくのである。
Text:Tsuneyuki Tokano
Photo:Masaki Sato
シャツ 26,040円[税込]
パーカ 27,090円[税込]
[問] TOPANGA
Tel : 03-5786-2676