DSQUARED2
力強いカラーリングでより一層引き立つ、
トラディショナルでパンキッシュなコレクション。
08 11/04 UPDATE
もはやミラノコレクションの顔役ともいうべきファッションブランドへと成長を遂げたディースクエアード。
2008F/Wでは、1980年代のロンドンにインスパイアされたコレクションを披露し、全体を覆うのはスキーウエアの要素で、そこにパンクのエッセンスが投入され、なんもとユーモラスな内容となっている。
ルックのうまさもさることながら、やはり単体のアイテムも秀逸で、今季のメインカラーとなっているブラックやレッドは、トラディショナルやパンキッシュなイメージをつくりあげるには、適切なカラーリングだといえる。
さらに述べると、ブラックとは、ファッションにおいてもっとも根元的な色のひとつであり、近代でそのルーツをたどると、イギリスのダンディズムや、ココ シャネルの大傑作として名高いリトルブラックドレスの誕生にまで遡る。つまりは巷でよくうたわれている定番色などといった括りや考えで事が片付けられるような代物ではない。
ディーン&ダン・ケイティンの2名も、いつの時代も輝く黒の魅力を熟知しており、その証拠に、このような時代に愛されるファッションアイテムを創造している。
Text:Tsuneyuki Tokano
Photo:Masaki Sato