honeyee.com ｜Web Magazine「ハニカム」

ファッションエディター、DJにグラフィックアーティストなどという様々なバックグラウンドをもつ個性的なユニットによって形成されたNYを拠点に活動するクリエイティヴ・ブランド〈Nom de Guerre〉。ミリタリーな要素をハイエンドなスタイルで構築したコレクションは、目の肥えたNYのクリエイターたちから支持を得ている。

そんな〈Nom de Guerre〉のオーナー兼デザイナーを務めるイサ・サラビに話を伺った。
「2001年にオープンさせた『ISA Brooklyn』は、当時の空気感をカタチにしたとても実験的なセレクトショップだった。マルジェラにナイキ、手刷りのTシャツ、ジャンルレスなセレクトは、その頃はとても新鮮だった。ただ、長期的な視野で何かを表現するには、他の方法が必要だった。そこでブランドを立ち上げたんだ」

2003年には現在の態勢となり、最初のコレクションがお披露目されたのは2005年の秋冬。2年にも及ぶ長い準備期間は、クオリティに徹底したこだわりが要因なんだとか。
「僕らが納得できるクオリティに辿り着くまで、多くの時間を費やしました。コラボレーションにおいても、話題作りではなく、プロダクトをベースに考えています。トリッカーズやラッセルモカシン、オリバーピープルズ,レッドウィングなど。例外を挙げるなら、今シーズンのTシャツのボディメーカー〈FRUIT OF THE LOOM〉とのコラボレーション。これはちょっとした遊び心ですね（笑）」

先頃にはLAの話題のセレクトショップ『Opening Ceremony』内にインショップをオープンさせるなど、ブランドとして着実にステップアップを重ねている。
「僕らはトレンドベースではなく、歴史的な要素を取り入れながら、タイムレスで実用的なプロダクトを目指しています。今シーズンのコレクションは、思想家のアーサー・ショーペンハウエルからインスピレーションを受けました。第一次世界大戦前の思想を、〈Nom de Guerre〉というフィルターを通して、感じてもらいたいですね」

Text:honeyee.com