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数年前にCFDAでの受賞も果たし、人気を集めるトロヴァータの元スタッフ2名が立ち上げた注目のブランドが、シプリー&ハルモスである。

トレンドを取り入れつつも、スポーティーかつシックな趣きでまとめ、競合するNYやLAのファッションブランドと一線を画していることで脚光を浴びている。

また、ブランディングの側面として特筆すべき点は、生産背景をコントロールして、大幅にプライスを抑えていることが挙げられる。一概にコストパフォーマンスが高ければいいという話ではないが、やはり品質と価格が釣り合わない製品は、2008年現在のシビアなファッションマーケットを生き抜くには厳しいといわざるえない。

つまり、クオリティやグレーディングをクリアした上で、製品になにを加えることができるかということが、この時代を勝ち抜くためにメンズのファッションブランドに課せられた命題なのかもしれない。

Text:Tsuneyuki Tokano
Photo:Masaki Sato