Stevenson Overall Co.
アメリカンカジュアルの新たな歴史を紡ぐ、ジップ・スティーブンソンのリアルクローズ。
08 7/03 UPDATE
かつては古着のディーラーとして、近年ではHTCの代表兼デザイナーとして、ファッションシーンでの確固たる地位と名声を獲得した、ジップ・スティーブンソン。
彼の造詣のすべて集約したアパレルとして話題を集めているのが、スティーブンソン オーバーオール カンパニーである。ちなみに、このブランドネームは、1920年代に実在したアパレルメーカーとジップのラストネームが一致していたことから命名された、というエピソードも持っている。
そのモノ作りはというと、膨大な数のユーズドを取り扱うなかで、彼を魅了してきた、古きよき時代の衣服が持つクオリティを重要視し、それらを作り出した生産背景を限りなく再現しながら、若干の現代的なテイストを加え、新しい時代のウエアを紡ぐ、というスタンスをとっている。
特定のマニアにとっては別の話かもしれないが、やはり現代のファッションとのフィットとなると、ヴィンテージクロージングのすばらしい風合いや、優れたリプロダクトの並外れた再現性も、時と場合によっては、100%のパフォーマンスを発揮出来ないほど、時代は急速に動いている。
その理由を認識しながら作られるスティーブンソン オーバーオール カンパニーは、確実に新しい一歩を踏み出している。その証明となるのが、この鮮やかなシャンブレーシャツであり、20'Sに多く見られた一本針の折伏せ縫いで象られたジーンズなのである。
Text:Tsuneyuki Tokano
Photo:Masaki Sato