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さる5/26、ランバンのメンズデザイナーであるルカ・オッセンドライバーの初来日記念して、東京都現代美術館にてファッションショーが行われた。

彼らが毎シーズン提案し続けるコレクションは、他社を圧倒的にリードする現代性と、従来のプレタプルテの域を超えるクオリティを有しつつ、根幹にあるのは、揺るぎないメゾンの歴史と伝統であり、パリ固有のエレガンスである。

ここで披露された2008A/Wコレクションは、すでにパリで発表されているが、時間や場所、条件こそ違えど、いまやメンズプレタポルテを牽引する彼らの実力を示すには、十分な内容であったといえる。

その場で、なによりも強く存在していたものは、話題性でもなければ、演出でもなく、彼らのいまを映す、完成度の高い衣服であった。それらは構成する要素のすべてがハイランクで、ファンタスティックな脚色に依存する必要もなく、ファッションブランドの王道を歩んでいる、という力強いシルエットを描いていた。

これを見る限り、今後のメンズファッションのトレンドは、このメゾンを中心に動いていくことになるとほぼ断言できるが、これに対抗する好敵手が名を連ねると、予想外のドラマチックな展開も生まれ、物語はさらに加速していくことになるのであろう。

Text:Tsuneyuki Tokano