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ここ数年、海外を拠点に活躍する日本人デザイナーが徐々に増えはじめている。イギリスに在住し、RUSTというジュエリーブランドを立ち上げた、内海直仁もそのひとりである。

ブランドネームのラスト（＝錆び）は、時の経過を刻むものというニュアンスから名付けられ、「いつの時代も必要とされ、時間という名の負荷に耐えうる、本物志向のジュエリー」という哲学をモットーに活動を行っている。

主軸となる製品は、1930年代以前に製造されたメダルやコインにレザーなどを組み合わせたブレスレットやウォレットチェーン、または彼らの工房があるロンドンの金融街として名高いTHE CITYのスタリッシュなビジネスマンのニーズに見合う、カフスボタンやネクタイピン、カードケースなども製作している。

その実力は英国政府に認められ、すべての製品に政府の銀製品認定印であるホールマークの刻印が押されている。ファッションの世界では、世界的な有力ショップであるブラウンズを筆頭に、国内外のセレクトショップに商品を納めている。

彼らのコレクションは、いわゆるインポートやドメスティックといったカテゴライズを逸脱し、日本人クリエイターの新たな可能性を示唆している。カルチャーギャップを乗り越えた先には、かってない文化の融合と時代の産物が繋ぐ、クリエイティブの未来が待ち受けている。

Text:Tsuneyuki Tokano
Photo:Masaki Sato