GIORGIO BRATO
ほどよい加減が着こなしに柔軟性を生む、
タンナー集団によるレザーブランド。
08 3/13 UPDATE
もはやTシャツやジーンズのような感覚で日常に浸透したレザーアイテム。よくも悪くもかっての扱いづらさや野暮ったさは消え、以前にも増して身近な存在となっている。
その起因となったのが、ヨーロッパの先鋭的なデザイナーらによる、マテリアルとシルエットの改良である。雨天でも気にせず着れるウォッシャブルレザーであったり、目的に即した立体を作るための生地選びやパターンによって、レザー製品は新たな自由を手に入れたのである。
がしかし、それを本来の意味で実践できているのは、限られた一部のクリエイターのみであって、多くは単なる亜流の域で終わっている製品であるため、それにともない消費者もある程度の審美眼を備えておくことが必要に迫られている。こと流行でなく長期戦を想定して購入するのであれば、質や完成度を重視して選ぶことは必須であろう。
イタリアに拠点を置くジョルジオ ブラッドは、熟練したタンナー集団によるレザー専門のブランド。こちらの4点はすべて同素材であるが、タンニングや染色、またはコーティングを駆使して、それぞれことなる表情にフィニッシングしている。シルエットは極端に流行を意識したものではなく、細からず太からずといった加減で、着こなしのレンジも広く設定されている。
確かに限りなく完成されたアイテムはそれはそれですばらしいのだが、逆説的にいえば、受け手の解釈の余地がないほど出来上がってしまっている、という側面も持ち合わせている。そこであえて余白や隙間を受け入れることで思考を一度リセットさせると、より自分らしい解答に近づけるのかもしれない。
Text:Tsuneyuki Tokano
photo:Masaki Sato
レザーブルゾン186,900円[税込]
レザーバッグ123,900円[税込]
レザーバッグ113,400円[税込]
レザーブルゾン155,400円[税込]
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