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やわらかい上質なリラックス感を提案した、
究極のレザークラフトの新境地。
08 2/29 UPDATE
レザーを中心とした素材との対話によって、衣服の制作におけるミニマリズムを探求する、マウリッツィオ アマディー率いるエム エー クロス。かって在籍していたシーディエムと同様に、特出したクリエイションは常識の枠組を超え、彼らのプロジェクトそのものがある種のジャンルとなっている。
2008S/SSでも引き続き画期的なコレクションを発表している。こちらの新作2点は、フーデッドブルゾンとエンジニアブーツをモチーフにしたプロダクトであることは一目瞭然だが、通常ではありえない手法を用いて、独自の観点で選び抜いた革を春らしいカラーリングでまとめ、やわらかく上質なリラックス感を提案している。
さらに特筆すべき点は、どちらもオリジナルとは違い、ファッションに特化したアイテムに仕上げているということである。つまりは、大幅な外観の変更とともに、実用面での用途をも変え、製品そのものの質を変化させているのである。衣服を第2の皮膚と捉える彼らならではのアプローチだといえよう。
これを可能にしているのがレザーというマテリアルの特性であり、徹底的に向き合い研鑽を重ねたマウリッツィオらに対し、特別な回答を与え、その本質の深部へと導いている。
Text:Tsuneyuki Tokano
Photo:Masaki Sato