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ジェイ オウガー デザインのコレクションは、いわゆるリメイクアイテムの枠組みを超えた存在として、ファッションシーンで多くの話題を集めている。2008S/Sの新作は、様々なレザーを使いこなし、これまでにない新鮮なスタイルを打ち出している。

どのようなジャンルの創作であっても、過剰なタッチで表層的なインパクトを与えるものを作ることは比較的容易であるが、感性の芯にまで響くような作品を創ることは、一握りの人間だけが辿り着ける世界であることは明らかであり、ジュディ オウガーのクリエイションは後者に属する。

アートと古着に対する見識を持つ彼女は、自身の理想とする構図を描くために、ヴィンテージを中心に集めた多彩なパーツを自在に組み合わせるという手法で制作を行っている。

豊富な経験と主観によって選ばれた素材のほとんどが、かっては異なる時間軸で並んでいたものであるが、これらがデザイナーの意図によって有機的に繋がり、ある種の言語として置換されることで、このようなダイナミズムに満ちたファッションアイテムが日々綴られていくのである。

Text:Tsuneyuki Tokano
Photo:Masaki Sato