07 10/10 UP
ボサノバの創始者の一人として、いまなお数多くのアーティスト/ミュージシャンから最大級のリスペクトを贈られるアントニオ・カルロス・ジョビン。
そのジョビンが残した名曲を日本人アーティスト14組がカバーしたトリビュートアルバムがリリースされた。
参加アーティストは曽我部恵一、MONDAY満ちる、bird、猪野秀史、キリンジ、キュビズモグラフィコ、南佳孝などなど。
あまりにも偉大な原曲に対し、臆することなくナイーブな畏敬の念とピュアな愛情を注いだナチュラルな魅力に溢れる楽曲が揃い、良い意味で期待を裏切る仕上がりとなっている。
なかでも特筆すべきは、オープニングの曽我部恵一による『イパネマの娘』。
極めてシンプルなギター弾き語りの一発録りながら、闊達な伸びやかさのなかに、薄らとサウダージが注がれ、なんとも味わい深い。
Text:Tetsuya Suzuki