KAORI スマートなエロスが漂う、近未来ラウンジ・ポップ
07 2/15 UP

大沢伸一の移籍第一弾は「飛ぶ鳥を落とす勢い」とは、まさに現在の彼らのためにあるフレーズだろうGILDAS&MASAYAのKITSUNEとのコラボレーションによるMIX CD2枚組。題して『KITSUNE UDON』。「するとなんですか、KITSUNEはともかく、大沢さんは移籍を機に“UDON”に改名したんですか?」などとベタな突っ込みを心の中で唱えながら、(大沢がUDONに改名との情報はまだ掴んでいません。念のため)KITSUNEディスクをプレイヤーに突っ込みプレイボタンを押せば、「イタダキマース」と、うどんをすする音とともに、皆さんお待ちかねのエレクロリック・ロッキン・ダンスサウンドがバリバリと全面展開開始。彼らのDJプレイは、もはやカテゴライズ不能。完全に“KITSUNE”というひとつのジャンルと化しているほど強烈なアイデンティティを帯びている。このことがなにより凄い。

一方の大沢ディスクはKITSUNEと共同戦線を張るに十分なロックフィールを含みながらハウシーなバウンス感やウネリも感じさせる。この、ひとつのイメージに収束させないところが大沢らしさであり、魅力であると同時にわかりづらい部分でもあるのだが、本作では要所要所にダフト、SOULWAX、土屋アンナ、アーマンドなどのメジャー感のあるトラックを配し、全体を通して聴きやすい仕上がりになっている。

というわけで、新たなシーンの予感は、確実に現実となったことを実感させる2枚組のCDなのであった。

1KITSUNE UDON
V.A.
(エイベックス)
2月21日発売

www.honeyee.com

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