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2007年現在のNYのファッションシーンは、世界的に見ても今もっとも話題が飛び交うスポットであり、時代を牽引するムーブメントが胎動している。
その大きな起因となったのが、トム・ブラウンというニュースターの登場。それに追随するデザイナーも次々と脚光を浴びている。SOHOにショップを構えるバーカー ブラックのデリック・ミラーもそのひとり。
1880年創業のイギリスの由緒あるシューメーカーであるバーカー社との協業によって、長い時間とともに培われた老舗のノウハウと、ラルフローレンでキャリアを積んだデリックの知識やニューヨーカー特有の洗練されたファッションセンスが結ばれ、これまでにないテイストのシューズやアクセサリーが発表されている。
どのアイテムにも通じていえることは、伝統的な物作りによるクオリティ、モダンな感性、そしてユーモアが息づいているということ。過剰な演出がなくとも新鮮さが感じられる理由はここにある。このバランスこそが今のNYを象徴するスタイルであり、人々を惹き付ける魅力なのだろう。
Text:Tsuneyuki Tokano
Photo:Masaki Sato