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イタリアのベローナで発足したフランクリン&マーシャルは、1960〜80年代にかけてのアメリカのカレッジスタイルにインスピレーションを受け、その魅力を世界に向けて発信することを目的としたファッションブランドである。
カジュアルに特化した装いとは裏腹に、物作りは実にコンセプチュアルであり、カレッジスタイルを象徴するモチーフを、イタリアでの生産を行うことによって、より優れた品質へとランクアップさせている。
特定の地域やスタイルを限定せずに世界のマーケットを視野に入れた戦略を実現するためには、付加価値や蘊蓄だけでなく、ただ単純にファッションアイテムとして楽しめる完成度が必要不可欠である。それらを可能にする実力と一貫したスタイルが、このブランドが有する魅力なのだろう。
Text:Tsuneyuki Tokano
Photo:Masaki Sato