07 2/22 UP
イギリスが産んだ天才ファッションデザイナー・アレクサンダー マックィーンと、ドイツが誇る世界有数のスポーツブランド・プーマの有機的なコラボレーションによって誕生したスペシャルライン、プーマ マックィーン。
コレクションを象徴するヴィジュアルの創作にあたって、マックィーンがパートナーに選んだのは、ファッション界屈指の超絶技巧を持つフォグラファー・ニック ナイトであった。
かって「写真を撮ることは空間を彫刻することだ」、といい放った有名芸術家ロバートメイプルソープが、1970~80年代にかけて黒人男性や女性ボディビルダーを被写体に提示したイメージを継承しながら、卓越したレベルのフォトモンタージュによって、創造性に満ち溢れたダイナミックなキャラクターを産み出した。このアイコンは“マンキャット”と名付けられ、一躍センセーショナルな話題を巻き起こした。
ここまでの話を参考にコレクションを検証すると、昨シーズンまでのモデルは、動物の躍動を連想させる流線的なフォルムだったのに対して、今回は、まるでマンキャットが静止した状態を表すかのような、ミニマムなスタイルでまとめられている。一見どこのブランドか分からないルックスでの提案に、過剰なデザインの何倍もの驚きを感じさせられる。
こちらの牛革×キャンバス仕様のスニーカーは、ブラウン・ブラック・ホワイトの3色で展開。ファッションとテクノロジーの先端を走る快心の力作である。
photo:Masaki Sato
text:Tsuneyuki Tokano