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NY発のターボは、数ある新進アメリカブランドの中で、プリントTシャツのエキスパートとして話題を集めているブランドだ。主役のグラフィックは、流行を追いかけているようで、実は意外に個性的。
ボディは某有名メーカーのもので、色がフェードしはじめる程度に洗いをかけ、やりすぎない加減でしっかりとブレーキをかけている。それぞれのパートで少しずつ差を積み重ね、最終的な段階で他社と差別化を図れるレベルに製品を持ち上げる、というアプローチである。これをはじめから狙って実行することは大変難しく、おそらくは試行錯誤を繰り返す中で自然と行き着いた方法ではないか、と憶測できる。
デザイナーのターボ氏は多くの職歴を持つ人物で、大きな失敗もあったが、今ではレストランの経営などを中心に複数の事業を順調にこなし、輝かしい成功を手している。ファッションの世界では得られない貴重な経験が、氏のクリエイションに影響を与え、人生をそのものを豊かにしているのだろう。
Text:Tsuneyuki Tokano
Photo:Masaki Sato